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工作機械4月受注確報 4月受注は前年同月比45.1%増の1890億円と3月に次ぐ月次歴代2位の金額、米中向けの拡大、国内も省エネ補助政策の特需も期待され2026年は過去最高額更新期待

2026/05/27 12:20 FREE
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日本工作機械工業会の2026年4月受注確報によると、受注総額は前年同月比45.1%増の1889.7億円、前月に次ぐ歴代2位の高水準を記録した 。外需・内需ともに好調で、半導体やデータセンター、AI関連などの需要、防衛、航空向けなども好調で全体を強く牽引している 。中国、米国向けが過去最高額を記録、今後内需では省エネ補助金特需も期待でき、2026年受注額は2018年の1兆8158億円を抜き過去最高額更新への期待が高まる 。

 

工作機械工業会4月受注確報 4月45.1%増1890億円、前月に次ぐ歴代2位の高水準

 

4月工作機械受注1890億円(45.1%増)と3月1935億円に次ぐ歴代2位の高水準

5/26の15時に日本工作機械工業会の2026年4月工作機械受注確報が開示された。4月受注は1889.7億円(同月比45.1%増、前月比2.3%減)と10カ月連続同月比増加、5か月連続1400億円超え。単月として年度初めの月として前月比2.3%減にとどまり、2026年3月の1935億円に次ぎ、歴代2位、4月としては2018年の1630億円を大きく上回った。

外需45.8%増1396.8億円は19か月連続同月比増、先月1430億円に次ぎ歴代2位

 外需は1396.8億円(同月比45.8%増、前月比2.3%減)と19カ月連続同月比増加となった。2026年3月の1430億円に次ぎ歴代2位の水準、4月としては2022年の1018億円を大きく上回った。主要業種で一般機械、航空・造船・輸送用機械は歴代最高額更新、地域ではアジアが歴代最高額更新した。

主要4業種では、同月比ですべての業種が増加、前月比では一般機械、航空・造船・輸送用機械が増加した。一般機械は同月比、前月比ともに4か月連続で増加し405.2億円(同月比38.7%増、前月比2.6%増)となり、歴代最高額で初めて400億円を突破した。データセンタ関連でサーバーラックなどの加工でレーザー加工機、ロボット向けでは人型ロボット向けに多関節、指関節向けなどの歯車加工機などが伸長、医療機器向けも増加しているとのこと。自動車は272.5億円(同18.0%増、同2.1%減)と、同月比で15か月連続増加、9か月連続で200億円超え、2か月連続250億円超えと高水準。EV不振と言われる中で、中国ではEV設備投資が継続、米国ではガソリンエンジン関連で大型受注、日本、欧州ではHEVなどの見直し受注が寄与している模様。電気・精密は260.6億円(同2.2倍、同9.6%減)となり、前年同月比で6か月連続増加、2か月連続で250億円超えに。半導体向けに加え、データセンタ関連では電子部品加工向けも牽引、また中国では2027年モデルに向けスマホ向けも増加している模様。航空・造船・輸送機械は160.0億円(同96.2%増、同60.8%増)と、同月比、前月比増ともに2ヶ月連続増加、歴代最高額150億円を抜いて初めて160億円に乗せた。

主要3極別ではアジアが762.7億円(同月比58.1%増、前月比1.6%増)と、7ヶ月連続500億円超え、2か月連続700億円超えとなり、2026年3月の750.9億円を抜いて2か月連続で最高額更新となった。東アジアは604.9億円(同月比54.7%増、前月比7.6%増)となり、6か月連続で400億円超え、2026年3月の562.1億円を抜いて2か月連続最高額更新となった。このうち中国が533.3億円(同月比57.0%増、前月比3.9%増)と同月比25ヶ月連続増加、6ヶ月連続350億円超えとなり、2026年3月の513億円を抜いてこちらも2か月連続最高額更新、2か月連続500億円超となった。中国の主要4業種は同月比自動車を除き増加した。一般機械向けは213.4億円(同月比97.4%増)と補助金効果が継続、10ヶ月連続同月比増となり、2か月連続で最高額更新し、初めて200億円大台を突破した。自動車は128.4億円(同月比3.8%減)も高水準を維持している。電気・精密は143.8億円(同月比2.1倍)と6ヶ月連続2ケタ増、スマホ向けに2027年モデルに向け新規受注が入っている。全体として中国の工作機械NC化向上促進への補助金政策継続、一般機械ではヒューマノイドロボットの爆発的な拡大を目指して多関節、指関節向けに精密歯車向け歯車加工機向けで受注殺到している。自動車もEV販売鈍化ながら投資は高水準で支えている。電機精密では半導体製造向けの拡大、データセンタのサーバーラック向けにレーザー加工機などが急拡大、スマホ向けも中国ローカル向け、アップル向けなど2027年モデル向けに回復基調となっている。その他、台湾が33.8億円(85.4%増)と4か月連続同月比増、韓国は37.5億円(15.8%増)といずれも2桁増となった。

 

その他アジアは157.8億円(同月比72.9%増、前月比16.4%減)と12ヶ月連続で100億円超となっている。インドが76.6億円(同月比61.4%増、前月比34.3%減)と、初めて100億円の大台を突破した3月比大幅減も、3か月連続75億円超えと依然として高い水準を維持している。その他ではマレーシアが20.5億円(2.1倍)、ベトナム16.5億円(93.8%増)、フィリピン11.9億円(14倍)などが目立つ。

北米は410.6億円(同月比28.2%増、前月比4.7%減)となり、15ヶ月連続250億円超、5か月連続300億円超え、3月の最高額430.6億円比減少も、歴代3番目の記録。このうちアメリカは358.1億円(同月比31.5%増、前月比8.8%減)と15カ月連続同月比増加。3月の最高額392.7億円に次ぐ歴代2番目の数字。米国政府の税制改正、航空、軍需産業からの受注増、データセンタ需要等が追い風になっていると見られる。米国主要4業種は一般機械のみ同月比減少。一般機械が66.9億円(29.7%減)は、前年同月の大口受注の反動減で水準は高水準を維持。自動車は57.2億円(96.9%増)と、ガソリンエンジン向けの受注が寄与した。電気・精密30.4億円(3.1倍)とデータセンタ、半導体製造装置などで伸長。航空・造船輸送用機械は84.6億円(2.3倍)など、大口受注で大幅増に

欧州は202.8億円(同月比32.3%増、前月比9.4%減)と10ヶ月連続同月比増、2か月連続で200億円超に。ドイツが44.7億円(同月比32.3%増、前月比4.1%増)、2ヵ月連続40億円超えに。イタリアは27.3億円(同月比15.8%増、前月比22.0%減)で10ヶ月連続同月比増となった。欧州の主要業種4業種では、同月比、全業種増加、一方、前月比全てで減少した。一般機械は51.5億円(同月比14.3%増)で、7ヵ月連続同月比増加、2ヶ月連続50億円超に。自動車は24.0億円(64.4%増)と5か月連続同月比増、3か月連続20億円超と、低水準ながら底入れした模様。電気・精密は16.4億円(59.0%増)と、低水準も2ヶ月連続15億円超に。航空・造船・輸送用機械は30.3億円(同月比93.4%増)と2ヵ月連続で30億円を超えて堅調な推移となっている。

 

内需492.9億円(同月比43.4%増、前月比2.4%減)と4月に450億円超は22年以来

内需は492.9億円(同月比43.4%増、前月比2.4%減)と同月比4か月連続増加、年度末比で前月比2.4%減は4月としては大健闘で、4月としては22年の531.8億円以来の数字となった。

主要4業種は同月比で全て増加、前月比は年度末比ながら一般機械を除いて増加した。一般機械は157.4億円(同月比4.8%増、前月比14.6%減)と、需要が一進一退状況で推移。ただし徐々に回復基調となっている。省エネ補助金受付が4月からスタート、効果は7月以降になると見られるが、一部で稼働率が高まり、補助金を待たずに発注を始める企業も現れる。自動車は112.5億円(同月比2.1倍、前月比34.0%増)と2ヶ月ぶりに同月比増加に転じ、前月比では3か月連続で増加となった。3月に年度末効果もなく同月比減と低迷も、4月は内燃機関関連で久しぶりの投資があった。電気・精密は78.0億円(同月比61.6%増、前月比5.8%増)と、同月比4か月連続増、前月比5か月連続増となり、半導体製造装置向けなどが活況で、23年1月の78.6億円以来の受注額となった。航空・造船・輸送用機械は38.1億円(同月比95.7%増、前月比30.7%増)と同月比3ヵ月ぶり増加、前月比2か月連続増加となった。

内需全体として半導体製造装置向けやデータセンタ絡みで受注拡大がみられる。また全体として機械の稼働率が向上、人手不足などで合理化投資なども出始めている。さらに補助金申し込みが6月で決まり、7月から受注特需もあり得る。政策措置による本格内需回復に期待する動きが加速している。

 

4月販売は同月比4.1%減1217億円、受注残26.2%増8782億円は23年4月以来の水準

4月販売は1217億円(同月比4.1%減)と3ヶ月連続同月比減少。受注残高は受注急増でしかも複合機など納期が長い製品も増加しており、急速に膨らみ、23年4月の8685億円を抜いて、23年2月の9013億円以来の高水準な受注残高となった。

 

 

4月累計受注額は同期比30.9%増6747.6億円、外需37.9%増が牽引、暦年で更新期待

 工作機械受注の2026年4月までの累積受注額は6747.6億円、前年同期比30.9%増となった。内訳は外需が5052.1億円(37.9%増)と牽引、全地域で2桁増となっている。とりわけアジアが2684.4億円(41.5%増)と、中国中心に需要増に貢献している。また北米も1544.4億円(41.4%増)と中国同様、米国が牽引している。内需も1695.5億円(13.5%増)と、2桁増となっており、主要4業種いずれも同期比増加となった。ただし伸び率が高いのは47.6%増となった電気・精密で、261.7億円となった。半導体製造装置、データセンター関連の電子部品、電源、制御機器関連などの拡大が寄与している。自動車は340.6億円(12.9%増)と生産調整、トランプ政策不透明などの影響の反動増もあり増加率は2桁を確保している。一般機械は602.7億円(2.9%増)にとどまった。

今後の動向として、海外は中国、米国中心に需要拡大が続く見通し。米国では半導体、データセンタ、防衛・航空・宇宙、フィジカルAI関連、医療機器、中国も半導体、データセンタ、EV、ロボット、再エネを含めたエネルギー関連、加えて産業政策での補助金継続が牽引しよう。またアジアではインド向けの拡大、韓国、台湾などは半導体関連が増加しよう。内需においては、半導体製造装置関連、高市政権が牽引する造船、半導体、さらには中小企業などを巻きこんだ大規模な設備更新合理化政策による特需が寄与しよう。

全体を通じ、一部の工作機械ユーザーで工作機械加工時の切削油不足、タングステン高騰、中国輸出規制などによる超硬工具の供給不安がある。また工作機械メーカーにおいても板金用の塗装用塗料、防錆油の調達難、重要部品のリニアガイドなどの調達ひっ迫懸念など、需要変動リスクも数多くある。ただし、世界的なAI革命により、半導体生産の拡大、データセンタの巨額設備投資と電力設備投資、フィジカルAIによる製造業の生産現場の高度化、自動・省人化の推進が進む。さらに米中分断によるサプライチェーンの複合化、2重投資など、工作機械需要にとって、リスクを上回る需要拡大の期待がある。

いずれにしても、2026年工作機械受注の工業会暦年予測である1兆7000億円に対し進捗率が40%、内需進捗率37%、外需41%となっている。また過去最高だった2018年の1兆8158億円に対しても進捗率37%となっており、2026年暦年の工作機械受注の最高額更新の期待が高まってきた。

 

出所:日本工作機械工業会5月受注発表資料、アイアールユニバース加工

 

 

 

H.Okamoto

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