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2026年4月 アルミスクラップ輸出統計分析 アルミ合金スクラップ輸出、強弱材料が拮抗――供給懸念から実需検証局面へ

2026/06/19 04:10
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2026年4月 アルミスクラップ輸出統計分析 アルミ合金スクラップ輸出、強弱材料が拮抗――供給懸念から実需検証局面へ

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為替相場推移 TTS 3か月

 

(アルミ合金)

■数量動向
2026年4月の輸出数量は 2万867トン と、前月比80%、前年同月比84%で減少した。1-4月累計は 8万4,397トン(前年同期比92%) と前年割れが続いている。
仕向地別では、中国向けが 8,120トン と最大の輸出先を維持したものの、前月比66%と減少。タイ向けは 6,879トン と高水準を維持し前年同月比112%となった。一方、韓国向けは 513トン と前月比では増加したが、前年同月比66%にとどまる。マレーシア、ベトナムも低調な推移が続いた。
■総括
4月は3月の急回復から反落し、全体数量は再び2万トン台前半へ低下した。中国とタイが輸出を支える構図は続くものの、中国向けは減速がみられ、韓国・マレーシアなどの低迷も継続している。一方、累計では中国向けが前年比116%、インド向けが同136%と増加しており、中国依存を強めながらも新興市場への分散が進む流れに変化はない。(表―1、グラフ―1)。




 

■数量構成比では、2026年3月→4月で、中国向けは 47%→39% と低下したものの最大シェアを維持。タイ向けは 26%→33% へ上昇し、中国に次ぐ主力市場として存在感を強めた。一方、マレーシアは 8%→12% と持ち直し、韓国は 2% で横ばいとなった。
この結果、中国・マレーシア・タイの3市場合計は 81%→84% に上昇し、輸出先の集中度はやや高まった。ただし、中国依存一辺倒ではなく、タイ向け比率の上昇が目立っており、中国とタイを軸とした市場構造が一段と鮮明になっている。その他向けは 14%→11% に低下し、3月にみられた分散傾向はやや後退した。(グラフ―2)。


 

■金額面では、2026年4月単月は 62億70百万円 と、前月比74%で減少したものの、前年同月比では104%と前年を上回った。中国向けが 30億56百万円(前月比67%) と減少したことが全体を押し下げた一方、タイ向けは 11億35百万円(同80%、前年同月比118%) と堅調だった。
1~4月累計は 254億55百万円 と前年同期比120%。中国向けが 135億13百万円(前年比139%) と全体を牽引し、タイ向けも 43億22百万円(同108%) と底堅く推移した。
■総括
4月は3月の急増局面から反動減となったが、累計では前年を大きく上回る水準を維持。輸出構造は引き続き 「中国中心+タイ安定」 の構図が続いており、中国向け比重の高さが一段と鮮明になっている。
(表―2、グラフ―3)。




■FOB価格動向
2026年4月は全体平均が 327円/kg→300円/kg と前月比で下落したものの、前年同月比では123%と高水準を維持した。LMEアルミ価格は 3,370ドル→3,601ドル へ上昇、中国ADC12も 3,276ドルで高止まり したが、中国向け数量減少や需給調整の影響が価格を押し下げた。一方、円安基調が続いたことで下値は限定された。
主要仕向地では、中国向けが 367円→376円/kg と続伸、ベトナム向けも 430円→444円/kg と上昇した。一方、韓国向けは 387円→364円/kg、タイ向けは 207円→165円/kg と下落。マレーシア向けも 238円→201円/kg と反落した。
■総括
4月は数量・価格とも3月の急伸局面から調整色が強まったが、LME高と円安を背景にFOB価格は依然高値圏を維持した。中国向けの価格上昇が目立つ一方、タイや韓国向けは軟化しており、仕向地ごとの強弱感が鮮明になっている。
(グラフ―4,5)。



 

■今後の展望(アルミ合金・スクラップ市場)
今後数カ月は、LME調整後も国内相場は高値圏で粘る展開が想定される。米・イラン暫定合意を受けてLMEアルミは急落し、戦争プレミアムは一部剥落したが、対日プレミアムは7~9月で460~480ドル提示と異常な高値圏にあり、円安や国内発生薄も重なって、国内スクラップ・ADC価格の下支え要因はなお強い。
一方、国産ADC12は570~580円前後で推移し、600円乗せの勢いは後退。中国産ADCやゾルバの弱含み、自動車減産懸念もあり、需要側は慎重姿勢を強めている。
総じて、市場は「供給不安による高値維持」から「実需と在庫調整を見極める膠着局面」へ移行しつつある。中東和平の実効性、円安継続、7月以降の自動車生産計画が、夏場相場の方向性を左右する焦点となる。


主要税関数量・FOB実績 ( )内は前月実績

主要国別税関別数量・FOB実績 ( )内は前月実績


(アルミサッシスクラップ詳細分析・2026年4月時点アップデート)

■数量面では、2026年4月単月は4,715トンと、前月比73%に減少した。一方、前年同月比では101%と前年並みを維持した。
仕向地別では、中国向けが1,393トンと前月比49%に急減したものの、前年同月比は180%と高水準。ベトナム向けは1,968トンで前月比145%と回復したが、前年同月比は81%にとどまった。その他向けは1,137トンと前月比54%に減少したが、前年同月比144%と前年を上回った。
1-4月累計は2万1,693トンで、前年同期比140%。中国向けは前年比201%、その他向けは395%と大幅増となり、全体を押し上げている。一方、ベトナム向けは79%、韓国向けは34%と低調。
総じて、4月は前月から反落したものの、累計では中国・その他向け主導の拡大基調が続いている。
(表-1,グラフ―1)


■数量構成比では、2026年3月→4月で、中国は44%→30%へ大きく低下したものの、依然として有力な仕向け先の一つを維持した。一方、ベトナムは21%→42%へ急上昇し、再び最大の輸出先となった。その他向けは32%→24%へ低下し、韓国は3%→5%へ小幅上昇したものの、構成比は依然限定的である。
この結果、中国+ベトナムの合計比率は65%→72%へ上昇。3月の「中国主導型」から、4月は「ベトナム回復+中国併存型」へと構図が変化した。その他向けの比率低下もあり、輸出構成は再び主要2市場への集中度を高める展開となっている。(グラフー2)

 

 

■金額面では、2026年4月単月は19億83百万円と、前月比75%に減少したものの、前年同月比では136%と高水準を維持した。
輸出先別では、ベトナム向けが8億79百万円(前月比154%)と急回復し最大市場に浮上。一方、中国向けは4億96百万円(同43%)と大幅減少した。その他向けも5億10百万円(同61%)へ減少したが、前年同月比では204%と高水準を維持している。
1-4月累計は86億80百万円で前年同期比176%。中国向けが前年比251%、その他向けが同499%と全体を牽引した。
総じて、4月は前月の中国主導からベトナム主導へ構図が変化したものの、累計では中国・その他向けの拡大が続き、輸出市場の多様化が進んでいる。
(表-2,グラフ―3)


 

■FOB価格は、2026年3月の407円/kgから4月は421円/kgへ上昇し、円安基調の継続や国内アルミスクラップ需給の逼迫を背景に高値圏を維持した。
仕向地別では、ベトナム向けが420円→447円/kg、その他向けが398円→448円/kgへ上昇し、最高水準を更新。韓国向けも462円→452円/kgと小幅調整にとどまり高値圏を維持した。一方、中国向けは405円→356円/kgへ低下し、数量減少と合わせて調整色が強まった。
4月はLMEアルミ価格が3,370ドルから3,601ドルへ上昇したうえ、円安傾向も続いたことで全体単価を押し上げた。中国向けの調整はみられるものの、ベトナム向けやその他向けの高値取引が全体相場を支える構図となっている。
(グラフー4)


 

主要税関数量・FOB実績 ( )内は前月実績


(切削くず・打ち抜きくず 詳細分析 2026年4月時点アップデート)

■数量面では、2026年4月単月は3,681トンと、前月比95%で小幅減少したものの、前年同月比では223%と大幅増を維持した。
中国向けは3,604トンで全体の大半を占め、前月比96%、前年同月比221%と高水準で推移。その他向けは77トンにとどまり、輸出構造に大きな変化はみられない。
1-4月累計は1万1,046トンで前年同期比199%。中国向けが前年比220%と全体を牽引しており、引き続き中国需要が輸出動向を左右する構図となっている。
(表―1、グラフ―1)
 

 

■金額面では、2026年4月単月は12億22百万円と、前月比93%で小幅減少したものの、前年同月比では254%と大幅増を維持した。
中国向けが12億04百万円と全体の大半を占め、前月比93%、前年同月比252%と高水準で推移した。その他向けも18百万円と小規模ながら、前年同月比456%と増加している。
1-4月累計は37億59百万円で前年同期比231%。中国向けが前年比247%と全体を牽引しており、輸出は引き続き中国市場への依存度が極めて高い構造となっている。
(表-2,グラフ―2)


■FOB価格は、全体平均で2026年3月の340円/kgから4月は332円/kgへ小幅低下した。中国向けも343円→334円/kgと軟化したものの、円安基調が続く中で下落幅は限定的にとどまっている。
数量は高水準を維持しており、中国向けが価格形成を主導する構図に変化はない。LME調整の影響はみられるものの、円安による下支え効果もあり、FOB水準は依然として高値圏で推移している。
(グラフー3)
 


 

主要税関数量・FOB実績 ( )内は前月実績

 


(IRUNIVERSE  S. Aoyama)

 

青山 雫

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