タンザニアおよび豪州の南オーストラリア(SA)州を主な拠点として重要鉱物の探鉱およびプロジェクト開発を行う豪州企業InVert Graphite(2025年1月にDominion Minerals Limitedより改名)は6月18日、“RapidPulse ™”黒鉛処理技術取得を目的として、同処理技術のライセンス独占保有企業であるRapidGraphiteとの間に、同社の買収に向けた拘束力のある条件付き契約を締結したことを発表した。
“RapidPulse ™”は、豪州西オーストラリア(WA)州のカーティンCurtin大学で開発された、天然黒鉛を数秒以内にバッテリーグレードの材料に変換させられる可能性を持つ革新的な処理技術。RapidGraphiteは同技術の独占的かつロイヤリティフリーの世界的なライセンスを所有しており、InVertは、今回の契約に基づき同社の買収が完了次第、無償でRapidPulse ™技術を取得するオプションを有することになるという。
RapidPulse ™技術は、環境に悪影響と言われている酸による精製を必要とせず、従来の方法では必要だった化学洗浄も行うことなく、単一工程で高純度を実現できる点が特徴。InVertのタンザニアのモロゴロ産黒鉛サンプルを用いて行なった同処理技術の初期試験では、結晶性の大幅な向上、非酸による精製での約99パーセントの純度達成、そして黒鉛廃棄物のアップサイクリングの可能性も実証されたと述べられている。
本買収により、カーティン大学内に設置されている最大1キログラムの試料を処理可能な“Centorr Furnace”プレパイロットモデルが利用可能となり、今後はこちらで同技術を用いた継続的かつスケールアップされた黒鉛生産試験が実施される見込みだ。
InVertのマネージング・ディレクター、アンドリュー・ローソン氏は、同買収を、「InVertにとって変革をもたらす画期的なマイルストーン」であると評価し、高い期待を寄せる。同社は、RapidPulse™技術と、100パーセント所有のタンザニアのモロゴロ高品位天然黒鉛プロジェクトを組み合わせることで、垂直統合型の黒鉛事業を急速に構築する計画だ。
なお、本契約により、カーティン大学はInVert Graphiteの株主となる。