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【SUSscrap】 国内価格が久々の反落 親和・日鉄/JSPが相次ぎ5円下げ

2026/07/08 13:42
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【SUSscrap】 国内価格が久々の反落 親和・日鉄/JSPが相次ぎ5円下げ

 高値圏での膠着が続いていた国内ステンレススクラップ市場が、久々の下落局面に突入した。明らかな値下げは今年1月以来。輸出最大手の親和スチールが8日からNi系(304系)スクラップの購入価格を引き下げたのに続き、国内最大手の日鉄/JSP(日本製鉄/JSP)も9日から5円の値下げをサプライヤー各社に通達した。韓国向け輸出の停滞と国内メーカーの強い値下げ意欲が重なった格好だが、指標となるLMEニッケル相場のサイクルなどを考慮すると、早期の「値戻し」も予想される。

最近1年間のLMEニッケル相場と国内304系スクラップ流通価格の推移

 

今回の相場下落の引き金の一つとなったのが、輸出市場における最大の向け先である韓国の動向だ。

輸出最大手の親和スチールは、8日より304系スクラップの購入価格をキロ当たり5円引き下げた。この背景には、韓国・POSCO社の購入姿勢が大きく影響している。POSCO社は7月の韓国国内でのスクラップ購入価格については引き上げを実施したものの、実際の生産量自体が限定的な水準にとどまっている。そのため、輸入スクラップに対しては依然として厳しい(購入を絞る)姿勢を崩しておらず、結果として親和スチールも国内での買値引き下げに動かざるを得なかったとみられる。買値はキロ当たり210~220円。

日鉄/JSPは「さらなる5円下げ」の可能性も濃厚

輸出のトップランナーが動いたことで、国内メーカーも間髪を入れずに追随した。日鉄/JSPは9日から、サプライヤーに対して304系スクラップの購入単価をキロ当たり5円引き下げる旨を通達した。これにより日鉄/JSPの買値は215~225円とみられる。

しかし、市場関係者の間では今回の5円下げは「第一段階」に過ぎないとの見方が強い。流通筋によれば、日鉄/JSPは先月末から「キロ10円の下げ」を企図していたとされており、市中発生量や他社の動向を見極めつつ、近いうちにさらに5円の追加値下げを行う可能性が濃厚と見られている。ヤードディーラーにとっては、ここからさらに利幅が削られる警戒感が高まっている。

【相場展望】LMEニッケル「16,000ドル底値」のサイクル、再び値戻しのシナリオも

国内トップコレクターが相次いで値下げに踏み切ったことで、当面の市況は弱含みで推移するように見えるが、この「下げ」が定着するかどうかは不透明だ。その最大の理由は、絶対的な指標であるLMEニッケル相場の特異なサイクルにある。

LMEニッケル相場はこの1年間、下落トレンドに入っても「16,000ドル近辺まで下がると底を打ち、再び上昇に転じる」という明確なパターンを何度も繰り返している。足元の相場が再びこの16,000ドルという心理的・テクニカルな底値圏に接近していることを踏まえれば、ここから反落に歯止めがかかり、再び上昇局面に移行する公算は十分にある。

もし過去1年間と同じサイクルが発動し、LMEニッケルが反発に転じた場合、国内メーカーやシッパーが今回引き下げたスクラップ価格は、市中からの集荷を維持するために「早期に値戻し(再引き上げ)」を余儀なくされる可能性があり得る。サプライヤー各社にとっては、目先の値下げ通達に対応しつつも、海外相場の反転タイミングを慎重に見極める高度な判断が求められる局面となっている。

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