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ナイジェリア、西アフリカ最大のリチウム加工工場が稼働 重要鉱物のバリューチェーン構築へ

2026/07/09 18:03
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ナイジェリア政府は7月2日、同国中部ナサラワ州エンド地区で、西アフリカ最大とされるリチウム加工工場の稼働式典を開催した。ティヌブ大統領の代理としてシェティマ副大統領が出席し、正式に稼働を宣言した。

同工場は1日あたり6,000トン、年間約300万トンのリチウム鉱石処理能力を持つ。運営するダイヤモンド・ニューエナジー社は、ナサラワ州政府および中国のリチウム企業2社(九岭鋰業=Jiuling、盛新鋰能=Canmax Technologies)と提携して建設した。投資額は約2億5,000万ドルとされ、直接雇用1,000人超、間接雇用2,000人超を創出する見込み。

固体鉱物開発省のデレ・アラケ大臣は、未加工鉱石の輸出を抑制し、電池・電気自動車・太陽光パネルなど国内でのリチウム関連製造業を育成する政策の一環と説明した。ナサラワ州のスレ知事は、同州がリチウムのほか金・銅・鉛・亜鉛・鉄鉱石なども産する鉱物資源州であり、今回の投資が産業誘致のモデルケースになるとの見方を示した。

この動きは、ジンバブエの未加工リチウム輸出規制、ナミビアの重要鉱物輸出制限、コンゴ民主共和国・ザンビアの電池製造構想など、アフリカ各国が資源の川下産業化を進める潮流と軌を一にする。ナイジェリアは今回の工場に加え、カドゥナ州での白金族・金・ニッケル・銅・リチウム・レアアースを含む多金属鉱床の発見や、アブジャ近郊での推定リチウム埋蔵量約330万トンの鉱区も相次いで発表しており、重要鉱物国としての存在感を強めている。

IEA(国際エネルギー機関)によると、重要鉱物の精錬能力は上位3カ国への集中が進んでおり、そのシェアは2020〜2024年で約82%から86%に上昇した。特にコバルト・黒鉛・レアアースの精錬能力拡大は中国が牽引している。世界の電池需要は2024年に初めて1テラワット時を突破し、EV向け電池需要は950ギガワット時超(前年比約25%増)となった。2030年には3テラワット時を超える見通しで、中国以外の新興市場の需要シェアも拡大が見込まれる。

九岭鋰業と盛新鋰能の2社は、世界のリチウム生産能力の2割超を握るとされる。今回の投資は、アフリカにおける中国系リチウム企業の存在感の大きさを改めて示した形だ。もっとも、精錬能力そのものが上位国に集中する構造は変わっておらず、ナサラワの加工工場が中国側の投資・技術・オペレーションに大きく依存している点は、ナイジェリアが掲げる「資源国から工業国へ」という目標の達成度を測るうえで今後の焦点となる。

Keikoo

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