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LG、ナトリウムイオン電池マザーライン構築へ 韓国電池大手、開発を加速

2026/07/21 17:55
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LG、ナトリウムイオン電池マザーライン構築へ 韓国電池大手、開発を加速

韓国LGエナジーソリューションは、忠清北道の梧倉(オチャン)エナジープラントに、ナトリウムイオン電池の「マザーライン」を年内に構築すると発表した。来年には、グローバル顧客との実証(PoC=Proof of Concept)プロジェクトを開始するほか、ナトリウムイオン電池を用いたESSの系統連系実証も計画している。

マザーラインは、試作中心のパイロットラインとは異なり、実際の量産工程を再現して生産性と品質を同時に検証できる点が特徴。既存のリチウムイオン電池生産ラインの一部を転用することで新規投資を抑えつつ、量産化までの期間短縮を図る。

ナトリウムイオン電池は、正極・負極・電解液・セパレータという基本構成はリチウムイオン電池と同じだが、ニッケル・コバルト・リチウムを用いず、原料となる炭酸ナトリウムは資源量が豊富で価格変動も小さい。長寿命・高出力・低温特性に優れ、負極材の充放電時の体積変化が小さいハードカーボンを採用することで、6時間以上の長時間放電が求められるESS用途を当初のターゲット市場に据えている。

中国CATLが年内にギガワット時規模のナトリウムイオン電池量産を計画する中、LGエナジーソリューションは独自の製造プロセスにより、エネルギー密度や寿命で優位に立つ製品を投入し対抗する構えだ。製造プロセスには、CATLの巻回方式と差別化する独自の積層技術「AZS(Advanced Z-Stacking)」を採用する。Z字積層とラミネーションを組み合わせた方式で、セル内の空間利用効率を高めて同じ体積でのエネルギー密度を引き上げるほか、電極の変形を抑えてサイクル寿命と安全性を高める。開発を急ぐ背景には、北米顧客のサプライチェーン戦略もある。北米向けリン酸鉄リチウム(LFP)電池は事実上中国メーカーが席巻しており、供給網の分散が難しい。ナトリウムイオン電池市場はまだ黎明期にあるため、顧客企業は中国依存度の低い新たな調達網を構築できる機会と捉えているという。

同社は2025年にナトリウムイオン電池のロードマップを公表し、2026年3月の展示会「InterBattery 2026」ではパウチ型セルを披露した。中国でも開発を進めており、南京工場では2026年4月に既存ラインの1本を年産200MWh規模のパイロットラインに転換、下期からは角型セルの試作・性能検証を予定する。AZSは2024年、現代自動車グループとのインドネシア合弁HLIグリーンパワーで初採用され、その後米国のL-Hバッテリーカンパニーにも導入された実績を持つ。

同社は米国の大手電力会社とのPoCも今年から準備を進めており、2030年までに量産体制を構築するロードマップを描く。The Elecの報道によると、同社広報担当者は「ナトリウムイオン電池の商用化に向けて研究開発を継続している。量産時期や製品仕様は未定」と述べているという。同紙はまた、サムスンSDIも蔚山工場でのナトリウムイオン電池生産ライン構築を計画するなど、韓国電池大手3社がそろって開発を加速させていると伝えている。

Keikoo

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