中国財政部・海関総署・税務総局の3部門は7月16日、電池製品への消費税政策を調整する公告(2026年第20号)を連名で発表した。無水銀一次電池、ニッケル水素蓄電池、リチウム一次電池、リチウムイオン蓄電池、全バナジウムレドックスフロー電池を対象に、2026年9月1日から税率2%で消費税を課し、2027年9月1日からは税率を4%に引き上げる。太陽電池については2027年4月1日から2%、2028年4月1日から4%を適用する。
一方、ナトリウムイオン電池、全固体電池、燃料電池、および太陽電池のうちペロブスカイト型・タンデム型・ヒ化ガリウム型については、2026年9月1日から2028年12月31日まで消費税を免除する。免税・軽減税率の適用には、国家標準に適合していることを示す検査機関の検査報告書の取得が要件となる。また、電池メーカーが自社製造した電池を自社内で継続的に電池製品の生産に用いる場合は、その段階では消費税を課さない仕組みも盛り込まれた。
リチウムイオン電池等は2015年2月以来、11年余りにわたり消費税が免除されてきた。今回の公告は、財政部・国家税務総局が2015年に出した通知(財税〔2015〕16号)の関連規定を置き換える形となる。
澎湃新聞の試算によると、リン酸鉄リチウム電池セルの価格は1Wh当たり0.36~0.40元、三元系(NCM)電池セルは0.55~0.60元。主流の純EV車種の電池容量55~100kWh、PHEV・レンジエクステンダー車種の36~55kWhをもとに計算すると、税率2%の段階では純EV1台当たりのコスト増は396~1200元、PHEV・レンジエクステンダーは260~660元、税率4%になればそれぞれ792~2400元、520~1320元に達するという。車両価格に対する上昇率は1%未満にとどまるが、今年1~5月の完成車製造業の利益率は1.5%程度にすぎず、1台当たりの利益が数十元規模、あるいは赤字の企業もあるとされ、同メディアは今回の税制変更が完成車メーカーの収益に一定の影響を与えるとの見方を伝えている。
今回の措置は、購入税半減措置の終了や車船税免税措置の廃止に続く、新エネルギー車優遇税制の段階的な縮小の一環と位置付けられる。自動車流通業界の専門家は同メディアに対し、燃料車と新エネルギー車の税負担を公平にする「油電同権」の一環との見方を示した。また、電池を自社製造し完成車に直接搭載するメーカーは消費税負担を回避・控除できる一方、電池を外部調達に頼るメーカーは電池メーカー側から転嫁される税負担を負うことになる。BYDのように電池を内製する完成車メーカーは、相対的にコスト面で優位になるとみられる。