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中国のVAT不正摘発が世界の銅市場を揺らす―スクラップ流通停滞で精錬銅需要が急増―

2026/07/22 17:28
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いくつかの有力海外メディアの報道によると、中国政府による増値税(VAT)不正取引の取り締まり強化が、世界の銅市場に思わぬ波紋を広げている。税務当局は近年、「インボイス経済(Invoice-driven economy)」と呼ばれる架空取引や循環売買を利用したVAT還付・資金調達スキームへの監視を強化しており、その影響で中国国内の銅スクラップ流通が急速に細っているという。([S&P Global][1])

 スクラップ市場は中小業者の比率が高く、正規のVATインボイス(増値税専用発票)の発行能力が十分でない事業者も少なくない。税務調査の強化を受けて現物取引が停滞し、スクラップの供給量が減少。その代替として電線や伸銅品メーカーによる精錬銅(カソード)需要が増加している。

 その結果、中国向け精錬銅の輸入プレミアムは1トン当たり100ドルと昨年5月以来の高水準まで上昇した。市場では、中国の輸入増加がLME指定倉庫からの現物流出を促し、在庫減少と銅価格上昇を後押ししているとの見方が広がっている。([S&P Global][1])

 また、ロイターは、このスクラップ不足が中国の精錬銅輸入構造にも影響を与えていると指摘する。近年、中国は国内製錬能力の拡大によって精錬銅輸入への依存度を低下させてきたが、スクラップ不足が続けば、その流れに変化が生じる可能性もあるとしている。([Reuters][2])

 市場関係者の間では、これまで銅価格を左右する要因として景気動向や鉱山の供給障害が重視されてきた。しかし今回のケースは、中国の税務行政がスクラップ市場を通じて精錬銅需要を押し上げ、結果として国際銅相場を支えるという新たな構図を示したものとして注目されている。([S&P Global][1])

[1]: https://www.spglobal.com/energy/en/news-research/latest-news/metals/043026-china-tax-compliance-push-tightens-invoice-quotas-slows-copper-cargo-flow?utm_source=chatgpt.com "China tax compliance push tightens invoice quotas, slows ..."
[2]: https://www.reuters.com/markets/commodities/chinas-copper-import-slump-marks-shift-market-power-2026-04-09/?utm_source=chatgpt.com "China's copper import slump marks a shift in market power"

(IRuniiverse S. Aoyama)
 

青山 雫

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