西アフリカのガボン共和国政府は7月21日、ホームページ上で、「フランス資源大手エラメットとの間で、マンガンのガボン国内での処理に着手することで合意した」と発表した。同国は2025年、2029年からマンガン鉱石の輸出を停止する計画を発表済み。単純な資源輸出国から加工業を展開する製造立国へと舵を切る。(見出し写真はガボン政府の発表資料から)
■元仏領、仏系企業との関係強い
プレスリリース:TRANSFORMATION LOCALE : LE GABON ET ERAMET ACTENT UN ACCORD-CADRE HISTORIQUE - Gouvernement.ga
ガボンのブリス・クロテール・オリギ・ンゲマ大統領が7月20日からフランスを訪問していた。エラメットはもともとガボンでマンガンの採掘を手掛けていたが、今後はガボン国内で鉱石を加工する。
協力関係の改定により、ガボンは2031年までに年間70万トン程度のマンガンの国内処理が可能になる見通しだ。具体的には、政府とエラメットは酸化マンガンの生産工場を2028年までに新設するほか、既存の工場も2029年までに近代化を進める。最終的には、2031年までに国内沿岸に大規模な合金生産施設を建設する。

ガボンは世界5位のマンガン生産国。アフリカでは南アフリカ共和国に次いで2位の生産量を誇る。1960年まで仏領だった関係で、エラメットなど仏系企業が進出している。
同国は加工業への転換を目指し、2025年11月に「2029年1月までにマンガン鉱石の輸出を停止する」との計画を発表していた。
似た政策を採る国にはインドネシアがあり、ニッケル鉱石の輸出を2020年から停止している。
■変動強まるマンガン鉱石市況、付加価値求め政策転換
実際、マンガンは鉱石市況もやりにくい状況になっている。中国の鉄鋼増産に伴い添加品としての需要が拡大し、かつての安定した構造から中国動静に左右されるため変動性が高くなっている。リスクヘッジの意味でも、資源国にとって付加価値の強化は急務と言える。