JX金属は22日、チタン銅の需要拡大に対応するため、生産能力増強投資を実施すると発表した。倉見工場(神奈川県高座郡寒川町)では熱処理設備の導入を実施。加えて、日本製鋼所と共同出資している室蘭銅合金においても、新たな溶解・鋳造設備の導入を行う。これらの投資により、チタン銅の生産能力は2029年度に26年度比50%増となる予定。
同社のチタン銅は、すぐれた強度や加工性といった特長を持つ高機能銅合金であり、これまでスマートフォンやパソコン向けコネクタ材料として幅広く採用されてきた。同社は市場環境を踏まえ、需要増加への対応と安定供給体制の強化を目的として、生産能力増強投資を実施することを決めた。倉見工場で増強する熱処理設備は、チタン銅の特性を引き出す重要工程であり、需要急増によりボトルネックとなっていたもの。また、室蘭銅合金における溶解・鋳造設備の増設は、需要増加への対応に資するのみならず、BCPの観点からも、より強固な供給体制の構築を図る上で重要であると位置づけている。
また、同社は原料の100%リサイクル化を実現したチタン銅の供給も進めており、独自の不純物分離・混入抑制技術により、従来品と同等の性能・品質を確保し、環境負荷低減と高性能化の両立を支える材料として提案を推進していく方針だ。
(IRuniverse K.Kuribara)