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複眼市場分析シリーズ#12 ADASセンシングデバイス②

2019.11.13 09:54

■車載先進センシングテクノロジー

 1ADAS(Advanced Driving Assistance System: 先進運転支援システム)車載カメラ

 前回(→ 複眼市場分析シリーズ#11 ADASセンシングデバイス①)はADAS用デバイスとして中心的な位置づけである車載カメラの搭載台数の伸びについて述べた。欧州を中心としてセンサを使って衝突防止システム化を進めて来た。このへんでサイドADAS機能の原点に立ち返ってその定義から見てみよう。

 

 

1ADASとは

 自動車の基本性能は「走る、曲がる、止まる」と言われるように、自ら駆動源を持ちドライバの意思に従って自由に移動できることにある。もともと車両の運転操作に自動車のECUが関与する目的は、この基本性能の限界を向上させたり、ドライバーの運転意図に忠実に操作ができるように車両応答性を向上させることであった。

 

 例えば、現在多くの自動車に装着されているABS(Anti-lock Braking System)やブレーキアシスト(Brake Assist,BA)は、ブレーキペダルの急操作において最大のブレーキ力と走行安定性を維持する技術であり、ドライバ操作による危険回避能力を高める支援システムと位置付けられる。
 

 ADASとはこれらの支援システムに加えて、車両に搭載したカメラやミリ波レーダーなどのセンサから周囲の状況をより正確に認識し、ドライバの運転を高度に支援する様々な機能を総称したものである。
 

 自動車メーカーは様々なADAS機能を搭載した自動車を販売している。例えばトヨタは、代表的なADAS機能である、ACC(アダプティブクルーズコントロール)を、「レーダークルーズコントロール」と名付けている。ACC機能を詳しく見てみる

 

 

1ACC (Adaptive Cruise Control System)アダプティブクルーズコントロール

 ACC(アダプティブクルーズ・コントロール)とは、前を走る車を検知し車間距離を一定に保ちながら走る機能を言う。前走者がいあない場合は、ドライバーが任意に設定した速度を維持して走ることもできる。

 

 ACCのメカニズムは以下の通りである。

  ①カメラやレーダーなどの外界センサが周囲の情報を検知する。

  ②検知した情報を車載ECU(Engine Control Unit)に伝え、画像認識技術などにより、前方車両及びその速度を検出する。

  ③検出したデータを基に、ドライバーに代わってアクセルとブレーキを制御する。

   ACCが作動中にドライバーが操作をした場合は、ドライバーの操作が優先される。

 

 ACCが作動する際には、前走者が加速した時にどのようについて行くか、加速のタイミングなどを、また前走者が減速したときの原則方法などの速度方法などのソフトウエアの設定などによりドライバーの感覚は変化する。ソフトウエアの設計は非常にデリケートである。(ソース:ZMP)

 

 Fig 1はACC用カメラシステムを供給しているメーカーA,B,C(カメラシステムメーカー:ティア1)および自動車メーカD,E(欧州OEM)のカメラ光学仕様を示したものである。一般にACCなどの前方監視カメラの視野角は40~45度のものが多い。画素数は1.2/1.3MP(メガピクセル)のCMOSイメージセンサを使用している。レンズはガラス製である。 使用環境が-30度~85度/100度と厳しく設定されており、プラスティックレンズは検討されているもののガラスが主流である。

 

 

表

Fig 1 ACCカメラシステムの光学仕様の例

 

 

 なおACC関連機能については各社呼び名は独自のものを使用している。Fig 2は国内自動車メーカーの呼称を示している。

 

 

表

Fig2  ACCの呼称

 

 

 前方監視カメラを含む車載用CMOSイメージセンサ-市場シェアトップを走っているのはオンセミコンダクターである。モービルアイQ3カメラの標準搭載センサであり、その戦略が功を奏し2010年から約10年間トップの地位を維持している。現行の市販車が搭載する車載カメラは100万画素クラスのカメラが用いられている。オン・セミコンダクタ-の「AR0132AT」は120万画素(1.2Mega Pixels)である。同じ画素数の「AR0136AT」は裏面照射型で光をより効率よく取り込む。

 

 オン・セミコンダクターの戦略は次のターゲットとして230万画素の「AR0231AT」を2018年に発表している。

 

 AR0231ATは以下の特徴を持っている。

①画素数が従来比2倍の230万画素(2.3 MP)になることで視野の広がりが拡大する。従って従来よりも遠距離の対象も判別できる。ADAS検知距離が長くなることで、自動ブレーキの衝突回避可能な速度上限をより高速域まで広げることができる。

 

②HDR機能:低速度と高輝度で露光した画像を組み合わせることで実現する。AR0231ATは、1フレームHD画素について、最大4重露光によるHDRを行うことができる。ダイナミックレンジは120dB以上である。

 

 センサーサイズは2.7分の1インチで、最新の3.0μm裏面照射型プロセスを適用している。複数の車載カメラの間で同期をとるためのマルチカメラ同期を持つ。パッケージは外形寸法が11×10mmのiBGA。動作温度範囲は-40~105℃となっている。

 

 Fig 3(左)はオンセミコンダクターAR0132(上記AR0231の1世代前のベースモデル1.2MP)とTRW社車載カメラに搭載されているセンサーと基板ユニットである。

 

 

写真

Fig3 On Semiconductor CMOS Image Sensor(左)同センサ搭載PCBユニット

 

 

 最後に車載センサーやパワーマネージメントICでコア事業を展開するオン・セミコンダクターのADAS事業戦略を図表Fig 4, Fig 5に示す。

 

 

図

Fig4: On Semiconductor ADASの機能とトレンド

 

 

図

Fig 5:  AR023AT製品仕様概要

 

 

(椿 匡之)

 

 

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