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電池におけるトレーサビリティ:バッテリーバスポートとは?

2020.10.09 09:09

 今年1月に、スイスのジュネーブに拠点を置くグローバル電池同盟(The Global Battery Alliance)が発表したコンセプト「バッテリーパスポート」は、今後需要の大幅な上昇が予想されるEV用電池におけるライフサイクルの管理を担うというものだ。

 

 その背景には、持続維持可能な電池の製造という目的がある。バッテリーパスポートは、グローバルなデジタルライフリサイクル・プラットフォームにおける電池の品質シールのような役割を果たし、具体的には、電池のバリューチェーンにおけるデータ共有を行う。

 

 パスポートに搭載される情報により、ユーザーは、電池の原料の調達先、含有物質、および電池の持続維持可能性と環境負荷に関する測定を行うことが可能となる。グリーンハウスガスの削減や電池リサイクルの支援もこのツールの開発目的の一つだ。

 

 このパスポートの開発により、電池のバリューチェーン全体におけるトレーサビリティとデータの透明性を強化し、採鉱場における環境負荷や労働者の労働条件などの問題の改善も狙っている。

 

 「向こう10年で、現在使用されている電池のおよそ1100万トンが使用済みとなると見積もられており、この量の電池の適切な管理法を既に今から設立しておく必要がある。」とグローバル電池同盟の副会長は述べる。目下のところ、廃棄電池の管理に関する世界的な統一政策はないため、今後増え続けるEV用の大型廃棄電池を再利用あるいはリサイクルするには、電池に関する全ての明確な情報を把握しておく必要がある。バッテリーパスポートにより電池情報のデータベースを作成することで、電池バリューチェーンにおけるデータ共有状況は大幅に改善されるだろうとグローバル電池同盟は確信する。

 

 バッテリーパスポート実用化までのロードマップは、今年の終わりまでにデモ製品の製造、21年にパイロット製品の開発を経て、最終的にパスポートとして機能するのは22年の終わり頃となっている。

 

 バッテリーパスポートのコンセプトは、現在改定が行われている欧州電池指令の新法案の中で、電池のトレーサビリティを向上させる措置として取り上げられている。9月にザルツブルグで行われたICBR 2020のセッションの中でも、このコンセプトの導入や、ブロックチェーン技術との組み合わせなども議論されていた。一方で、業界団体の中には、電池のライフサイクルにおけるデータ共有については、様々な利害が絡むため、バリューチェーン上のそれぞれのセクターが全てのデータ開示を行うかどうかについては非常に懐疑的な声もある。また、情報の開示は事業者間での合意に基づいて行われるべきであるという意見もあり、パスポートを規制で義務化することについても一部では疑問視されている。

 

Sources:

 ・https://www.weforum.org/global-battery-alliance/action

 ・https://airqualitynews.com/2020/06/15/interview-co-chair-of-global-battery-alliance-on-the-battery-passport/

 

 

(Y. SCHANZ)

 

 

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SCHANZ, Yukari

 オーストリア、ウィーン在住フリーライター。現在、ウィーンとパリを拠点に、欧州におけるフランス語、英語圏の文化、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および政策調査に携わっている。専門は国際政治、軍事、語学。

 趣味は、書道、絵画、旅行、フランスワインの飲酒、カラオケ、犬の飼育。

*ヨーロッパに御用がある際はぜひご連絡ください→ MIRUの「お問い合わせ」フォーム又はお電話でお問い合わせください。

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