JX金属「クローズドループ・リサイクルによる車載LiB再資源化」がNEDOグリーンイノベ基金に採択
JX金属株式会社(社長:村山 誠一)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)から公募された「グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発プロジェクト/蓄電池のリサイクル関連技術開発」(※)に対して、「クローズドループ・リサイクルによる車載LiB 再資源化(以下「本事業」)」を提案し、採択された。
同事業は、同社のマテリアルリサイクル技術の高度化・実用化を通じ、2020年12月25日に経済産業省が関係省庁と策定した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」に示される「経済と環境の好循環」の一助を担うことを目指すもの。
社会の脱炭素化のニーズから、今後電気自動車(以下「EV」)の急速な普及が見込まれるが、EVの基幹部品であるリチウムイオン電池(以下「LiB」)には、リチウム、ニッケル、コバルトなど、我が国では産出せず特定の国・地域に偏在するレアメタルが使用されており、これら資源の利用・確保に係る環境負荷やサプライチェーンリスクの低減が重大な社会課題となっている。
本事業では、将来大量発生する使用済みLiBから、高純度のレアメタルを高効率で回収し、再びLiBの原料としてサプライチェーンに供給する「クローズドループ・リサイクル」の社会実装に向け、大学や公的研究機関と連携して技術開発を進める。これにより、LiBのサプライチェーン強化とサーキュラー・エコノミー(循環経済)構築に資することを目指す。
(※)グリーンイノベーション基金事業
日本の「2050年カーボンニュートラル」に向けた経営課題に取り組む企業等に対して、10年間、研究開発・実証から社会実装までを支援する事業。自動車・蓄電池産業を含む輸送・製造関連産業のほか、エネルギー関連産業、家庭・オフィス関連産業の14の分野が対象。
【参考】JXの目指すクローズドループ・リサイクルについて
(IRuniverse.jp)
関連記事
- 2024/04/19 古河機械金属 医療廃棄物処理施設の新焼却炉稼働 処理能力は130トン/日に
- 2024/04/19 触媒資源化協会 2023年資源化実績報告 廃触媒からの回収金額は38%減、触媒以外は7%増
- 2024/04/19 工作機械工業会3月受注確報 3月3.8%減1356億円、23年度14.8%減1兆4531億円
- 2024/04/19 阪和興業(香港)藤田董事長「安定した鉄鋼事業の構築に自信」 食品ビジネスにも期待
- 2024/04/18 SDGsで注目される金属スクラップリサイクル業は国税からもさらに注目される
- 2024/04/18 国内半導体製造装置生産Report #62 2024年生産回復兆し 本当か
- 2024/04/18 日本電線工業会出荷レポート#21光ファイバー 光製品出荷量減速止まらず ゲルマニウム不足起因か
- 2024/04/18 二次電池PSI-Report#158リチウムイオン二次電池 安価な車載向け販売数大幅減少
- 2024/04/18 JOGMEC、ザンビアの日本向け鉱業投資セミナーを開催 鉱山大臣ら講演
- 2024/04/17 コバルト市場近況2024#4 落ち着き目立つ、LME価格は英米の対ロ制裁が影響