工作機械工業会2月受注速報 2月10.7%減1249億円と21/5の1239億円以来の低水準
2月受注は1249億円(10.7%減)と21/5の1239億円以来の低水準、内外とも減少
3/9の15時に日本工作機械工業会の2023年2月受注速報が開示された。2月受注は1249億円(同月比10.7%減、前月比3.9%減)と落ち込み、2021年5月の1239億円以来の低水準に止まった。2月としても歴代6位の金額にとどまる。なお確報は3/22公表予定。
内訳は外需が852億円(同月比5.5%減、前月比0.6%減)と2018年8月の813億円以来の数字に。中国の景気スローダウンや米国での金利上昇影響などで投資減退影響があると見られる。内需は389億円(同20.3%減、同10.3%減)と6ヶ月連続で同月比減少、前月比でも2ケタ減と慎重姿勢が高まった模様。
小型工作機械工業会22年4Q受注は同期比3.7%増386億円、暦年で4.35%増1644億円
日本精密機械工業会の発表する四半期小型工作機械受注は22年Q4で386億円(同期比3.7%増)と工作機械工業会受注が22年Q4で同期比4.2%減に対し、プラス継続となった。
内訳は国内が131億円(6.2%減)、輸出は255億円(9.7%増)も四半期推移では前四半期比3期連続減と、中国向けでスマートフォン向けなどの低迷が影響しているとみられる。
22暦年では1645億円(前年比4.3%増)となり、2018年の1585億円を凌駕し、過去最高額を更新した。内訳は国内が559億円(8.4%増)、輸出が1086億円(2.4%増)となっており、輸出額は2年連続1000億円超え、2年連続で最高額を更新した。
米国金属加工機械1月受注は4.34億$(同月比26.9%減)、22年は55億$(6.0%減)
2/13に発表された米国金属加工機械12月受注は4.34億$(同月比26.9%減、前月比1.7%減)と低迷が続いた。22年では55億$(6.0%減)と、過去3番目の記録となったが、22年10月累計までは過去最高額となっていたことを考慮すると、金利上昇の影響を受けて需要の減退が進んでいる模様。
鍛圧機械2月受注は7.9%減184億円で国内6.6%増も海外24.0%減と3カ月連続2ケタ減
工作機械と同じ金属加工機械である鍛圧機械の2月受注(3/8発表)は184億円(7.9%減)となり、2021年11月の180億円以来の低水準となった。
国内が111.6億円(6.5%増)、内訳は電気72.3%増、自動車13.9%増、鉄鋼38.5%増も、一般機械24.9%減などとなった。一方で輸出は72.0億円(24.0%減)と、中国向け76.0%減が大きく影響、台湾・韓国47.2%増、欧州75.6%増、北米2.7%増も打ち消される。機種別ではプレス系が84.3億円(28.6%減)、小型プレス61.3%減・中型プレス33.5%減などが影響。板金系は99.2億円(22.1%増)。レーザープラズマ37.0%増、プレスブレーキ23.0%増などが寄与した。
(H.Mirai)
関連記事
- 2025/05/11 最近の石炭契約価格とスポット市況(5/9)
- 2025/05/11 最近の鉄鉱石契約価格とスポット市況(5/9)
- 2025/05/11 最近の中国内電極価格(5/9):弱含み傾向続く
- 2025/05/11 シームレスパイプの輸出量と輸出価格(25年3月)
- 2025/05/11 中部鋼鈑:25/3期決算説明会を開催、各施策について
- 2025/05/11 中部鋼鈑:25/3期決算説明会を開催、26/3期は事故の影響は上期まで
- 2025/05/10 JX金属:決算説明会を開催、トランプ関税等▲100織り込み増益目指す
- 2025/05/10 黒鉛電極:インドの電極出について(25年2月)
- 2025/05/10 JX金属:上場後、初の決算説明会を開催、川下企業に変貌
- 2025/05/10 丸一鋼管:25/3期の決算説明会を開催(危機感)