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SUSscrap MarketWatch 2023#6 さらに下落&需要減の4~5月

ステンレスメーカーの減産~原料需要減~輸出需要も不振~需給バランスの崩れで相場下落、という負のループに入ってしまっている国内ステンレススクラップ市場は、4月も下げからスタートしそうだ。3月内は概ねキロ当たり20円下げで190~195円(304スクラップ、メーカー買値ベース)となっているが、大手シッパーの親和スチールが4月3日からさらに5円下げる旨をアナウンス。他専業ディーラーも3日からの5円下げを関係者に通達している。国内メーカーが追随して5円下げとするのか、はたまた10円下げと踏み込んだ下げとするかだが、後者を選ぶ可能性が高い。

 

 以下グラフが今の304スクラップのニッケル評価の低さを示しているが、LMEニッケル相場が上昇しているときでもスクラップは横ばい。下がったら下落、と下げ指向性が強くなっている。今の304スクラップのニッケル評価はLME比50%前後まで落ちている。過去からみてもかなりな低評価だといえよう。それだけ需給バランスは崩れている。つまりは需要不足。ほんの数か月前までは足りない、足りない、といわれていたのだが。。

 

(LMEニッケル相場($/ton)と国内304系スクラップ相場(\/kg)の推移)

 

 

 業界人の関心事としては、これがどこまで下がるのか?という点に尽きるだろうが、昨年ボトムだった150円近くまで

下がる可能性は高いとみる。ニッケル相場がたとえ2万ドル台をつけていたとしても。余りものに相場無しを地でいく展開となりそうだ。

 

 昨年の150円近くまで下落した8月中旬では中国向けの買いが相場を支えた。今回はしかしその中国向けもモチベーションが落ちているゆえ歯止めにはなりえず、ずるずる下がっていく軟調展開が予想される。台湾向けも値段が出ないなか、また需要も乏しいなかで、JSPは中国向け輸出をひそかに画策している模様。それだけ国内需要、つまりは日鉄ステンレスの生産が不振だという現実を裏付けてしまっている。そうまでしなければJSPとて在庫過剰で買い続けることができないのが現状。他メーカーも同様に減産基調は続く見通し。ということは原料の荷受け制限、荷止めもたびたび生じることだろう。

 

この負のスパイラルを止めるにはなによりも鋼材需要の回復が待たれるばかりだが、ステンレスメーカーとしては値下げで需要喚起を図るよりも、利益率を保持することがベストと考えているフシがあるようで、積極的に値下げに動くようでもない。どちらが正しいのかはわからないが、このままでは生産量が例年並みにまで戻ることも困難だといえよう。

 

(IRUNIVERSE/MIRUcom YT)

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