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マッキンゼー社“バッテリーリサイクルの現状”報告書出版

 e-モビルティープロジェクト戦略コンサルタントのHimanshu Bhatt氏が、最近マッキンゼー&カンパニーが出版した“Current state of Battery Recycling”を紹介している。

 

 

その要旨は以下である。

 

・ 世界のe-モビリティーの需要は5TWh以上が予想される

・次の10年間に約1億台のEV車が廃棄される
・中国、欧州及び米国でバッテリー材料の大半が消費者の電子機器やバッテリー製造のスクラップのリサイクルから供給される

・リサイクル原料の廃EVバッテリーへの世界的な供給は安定的に増加し、2030年までも2030年以降もバッテリー生産工程の廃棄バッテリー材料が主体で増加する

 

・EVバッテリーリサイクルの主要な要因

①技術の進化、②サプライチェーンの安定への配慮、③脱炭素と倫理的なサプライチェーン目標、④規制によるインセンティブとして米国インフレ削減法など、⑤EUのFit55パッケージなどの規制圧力

 

・乾式冶金による合金やスラグと機械的分離によるブラックマスからバッテリー塩の回収:

①湿式冶金法、②乾式冶金法、③革新的リサイクル法としてカソード・活性リサイクル材料

 

・収益性は見えてきている:

①収集から金属回収までのバッテリーリサイクルのバリューチェーンと売上が2040年までに世界で950億ドルまで成長、

②バッテリー材料から生み出される現在の価値は、早ければ2025年までに約600ドル/トンに達する

 

・統合するリサイクルのバリューチェーンの増大:

①垂直統合するリサイクル(ユミコアの事例)、②パートナー同士のリサイクルバリューチェーン( P/r Veolia社、Solvay社、JV事例Heritage Battery Recycling、Retriev Technologies、Battery Solutions、③インハウスOEMリサイクラー事例( Brunp (CATL), Hydrovolt, JVHydro & Northvolt、Pilot Projects ( Tesla、VW))
 

・バッテリーリサイクルラーの成功事例:

①供給源への十分なアクセス、②リサイクルバリューチェーンに沿ったパートナーシップ構築、③バッテリー設計の沿った技術開発投資

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 マッキンゼー&カンパニー社が注目している世界のバッテリーリサイクル企業の事例の中に日系企業が1社も居ない点にバッテリーリサイクルに関係する諸兄は是非注目して奮起願いたい。


 

(IRuniverse Katagiri)

 

 

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