中国企業研究#10 雲南銅業、22年は2.8倍の大幅増益 精錬費用の上昇で
2023/04/17 16:30
中国銅大手の雲南銅業が17日に深圳証券取引所で発表した2022年12月期決算は、純利益が18億800万元と前の期の2.8倍に伸びた。銅の精錬費用の上昇で恩恵を受けた。
一時的要因を除いた実質的な純利益は4.9倍増の18億1100万元。売上高は6.2%増の1349億1500万元と、増収増益を確保した。銅精鉱の荒加工(TC)・精錬加工(RC)費用がともに上昇し、増収につながった。硫酸価格も堅調で、増収に貢献した。MIRUのプライスデータによると、2022年の銅相場は夏に一段安となるなどさえない展開だったが、雲南銅業の精錬事業には原材料価格の下落に結び付ついた。
過去3年間のLME銅相場の推移(US$/ton)
雲南銅業の親会社である雲銅集団は1958年創立の老舗の銅生産会社だったが、2007年に中国国有の中国アルミ業が買収し、雲南銅業は以来、中国アルミグループの銅業上場企業として機能している。雲南大紅山鉱山などでの銅の生産から精錬まで手掛けるほか、黄金やプラチナ、硫酸なども生産。「鉄峰」ブランドで銅カソードなどを上海やロンドンの先物取引所に上場している。セレンやパラジウム、インジウムなどのレアアース回収も手掛ける。
(IR universe Kure)
関連記事
- 2025/05/01 米中貿易摩擦緩和期待でLME鉛相場堅調、スタート鉛建値は9円引き上げ342円に
- 2025/04/30 第5回CEシンポジウム in NAGOYA講演詳報1 ――中部経産局、栗田、ケミカルリサイクル
- 2025/04/30 ICSGが最新予測を発表 2025~2026年、銅市場は引き続き供給過剰の見通し
- 2025/04/28 【貿易統計/日本】 2025年3月の電気銅輸出入推移一覧表
- 2025/04/28 【貿易統計/日本】 2025年3月の銅スクラップ輸出入推移一覧表
- 2025/04/28 環境省の廃棄物処理制度小委で不適正ヤード対策議論始まる――制度的措置へ作業本格化
- 2025/04/28 電子部品国内生産#2配線板 フレキ配線板需要 緩やかな増加続く
- 2025/04/28 LME Weekly 2025年4月21日-4月25日 米中貿易摩擦緩和期待でCu Al上昇、Ni反落
- 2025/04/27 非鉄:LMEのキャンセルワラント(4/25)
- 2025/04/27 上海プレミアム価格動向(4/25)