インドの新リチウム鉱山、ロイヤルティー税率はLME価格の3%か 外電報道
2023/06/16 16:44
インド政府は2023年春に発見した新たなリチウム鉱山の鉱業ロイヤルティー(鉱業特別税)の税率について、ロンドン金属取引所(LME)でのリチウム取引価格の3%で固定することを検討しているもようだ。ロイター通信などの外電が6月15日までに消息筋の話として伝えた。
報道によれば、インド政府は2023年下期に新鉱山の一部を競売にかける予定で、ロイヤルティー税率の決定は入札具体化への第一歩となる。もし入札が実現した場合、アダニ・・エンタープライズなどのインド企業のほか、韓国LGグループ系のLXインターナショナルなどの海外企業が応札するとの観測が浮上しているという。
ロイヤルティーは鉱業会社が採掘に当たり当地政府に支払う特別税。リチウム鉱山を巡ってはオーストラリアがLME価格の4%、アルゼンチンなどは同5%とするなどLMEでの取引価格を基準とするケースが多いという。インドはかつて、ボーキサイトのロイヤルティー税率もLME取引価格を基準に設定した。
インド地質調査所(GSI)は2023年2月、カシミール地方のインド実効支配地域であるリーシー地区で推定590万トン規模のリチウム鉱床を発見したと発表した。この場所はインドとパキスタンの係争地に当たるが、リチウムは電気自動車(EV)向けバッテリー材料として需要拡大が見込まれるだけに、新たな鉱床の開発計画に世界の注目が集まっている。
(IR Universe Kure)
関連記事
- 2025/08/21 中国政府 、8月1日からブラックマスの輸入を解禁!!関係者の反応は!?-GBRC 2025 SMM番外編
- 2025/08/21 電池サプライチェーンやリサイクル技術革新に分析のメス入る――GBRC 2025 SMM#3
- 2025/08/21 日本電線工業会出荷レポート#70光ファイバ 2025年前半出荷額 3年ぶり増加
- 2025/08/21 二次電池PSI-Report#205リチウムイオン二次電池 2025年前半 車載向け以外の増加
- 2025/08/21 欧州からの風:August 2025 「使用済自動車規則案:議会・委員会による修正案採択に対する欧州自動車工業会の反応は?」
- 2025/08/20 レアメタル千夜一夜 第72夜 技術立国日本の未来—レアメタル技術の新たな時代を切り拓く
- 2025/08/20 バッテリー動向・関税などのマクロ経済の視点で語られる②、日本からは棚町氏―GBRC 2025 SMM#2
- 2025/08/20 国内よう素PSI実績Report #7 2025年前半国内販売量 3年ぶり増加
- 2025/08/20 欧州からの風:July 2025 「欧州委員会、金属スクラップの輸出入監視を導入」
- 2025/08/20 GBRC 2025 SMMバッテリーリサイクル・循環産業大会アーカイブ