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三菱自撤退の中国、現地では「外車の規模維持を」の声も 生き残りの術は?

 三菱自動車が中国での生産からの撤退方針を固めたと伝わった。電気自動車(EV)が急速に普及する中国で、日本車を含む外車の苦境が聞かれて久しい。現地では「外車の規模は維持するべきだ」との声も上がるほどで、中国での外国自動車メーカーの事業展開は、生き残りをかけたレベルに水準を切り下げつつある。

 

■EV出遅れの外車に中国側も懸念

 9月27日の日本経済新聞夕刊が「三菱自動車が中国での生産からの撤退方針を固めた」と伝えた。EVの出遅れに伴う中国での販売不振を受けたとみられる。同紙の9月28日の続報によると、三菱自動車側は報道について、「合弁先や株主と話し合いを続けている」とコメントした。三菱自動車は中国の広州汽車集団と合弁しており、湖北省の工場からの撤退について広州汽車と話し合っているもようだ。

 

 これに先立ち、中国メディアの騰訊網は9月23日、自動車業界団体の乗用車市場信息聯席会(CPCA)の崔東樹・秘書長が「外車市場の活発化は乗用車市場全体の活性化につながる」とした上で、「輸入方法を増やして外車の規模を維持するべきだ」と述べたと伝えた。ガソリン車が多い中国での外車の低迷に、中国側も懸念を発表した形になった。

 

■国産車のシェア5割越えは2022年

 中国では長年、外車が圧倒的な人気だった。それが逆転したのは2022年になってからで、中国ブランド車はこの年に初めてシェアが5割を超えた。理由はもちろん、EVの急速な普及だ。低価格のEVが相次ぎ発表される中、日本車はもちろん、ドイツ車、米車などかつて羨望の的だった外車税が軒並み販売不振に陥った。

 中国汽車工業協会が9月初旬に発表したデータによると、中国ブランド車は8月時点で全体の54.2%を占める。一方、外国勢はというと、ドイツ車が18.7%、日本車が14.5%、米車が9.3%、韓国車が1.6%となった。

 

中国の2023年8月までの自動車販売の国別シェア

(出所:中国汽車工業協会)

 

■売れているのは「高級ブランド」?

 もっとも、騰訊網のその後の分析によると、中国で売れている外車は低価格品ではない。むしろ「ランドローバー」や「ポルシェ」といった、世界的な名品だという。低価格帯の輸入車は価格引き下げが続く中国産EVとの価格競争に巻き込まれ、太刀打ちができない。例えば韓国車の不振などにそれは見て取れる、としている。

 

 小売りの世界でも中国では「国潮」と呼ばれる自国ブランドブームが続くが、一方でルイ・ヴィトンなどの高級ブランドは相変わらず人気だ。同じことが自動車の世界でも起きているといえそうだ。自動車産業は裾野が広いため、金属を含めた価格への影響も含めて注視する必要があるだろう。

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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