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ニオブ市場近況 2023年12月:市場冷え込みを知らせる黄色信号

 今回の記事では11月末におけるニオブ市場の値動きを追いかけていく事とする。

 

 中国市場においては、ニオブもタンタル同様に値崩れを起こしている状態だ。

タンタル市場における需要減少からの価格低下の影響が大きく響いている状況であり、特にニオブ精鉱(50%min CIF 中国)は前回10月20日時点では18.6-18.9⽶ドル/ポンドという金額であったのが急降下。

現在16.7-17.0米ドル/ポンドまで値下がる様相を見せた。

 

 酸化ニオブ(99.5%min EXW)においてはRMB335-340/kg(USD47.1-47.8/kg)と小規模ながら段階的に値を下げて来ている。 

 

 フェロニオブに関しては60%min EXW ChinaがRMB270,000-275,000/t(USD37.9-38.7/kg)とこちらも前回より値を下げている。ただし米ドル換算では最低値が0.1USD/kg下がっただけで大きな影響は見られていない。
Brazilian ferroniobium 66% EXW China(ブラジル産のフェロニオブ)に関して例外的な値動きを見せており、RMB231,500-241,500/t(USD32.5-33.9/kg)という価格で長期間落ち着いている状況だ。

他の品目を差し置いてほんの少しながら値上がりかつ安定した傾向で、今回の波の影響を受けずにいると見て良いだろう。

 

五酸化ニオブ(Nb2o5 99.5% $/kg)3ヶ月の値動き

 

フェロニオブ(Nb66%, Si3% max $/kg)3ヶ月の値動き

 

 

 一方で海外市場に目を向けると、ヨーロッパ産フェロニオブ(66%min)もやや苦戦している状況だ。

ヨーロッパ産フェロニオブ(66%min)はUSD45.5-46.5/kgという値動きとなり、影響こそ少ないもののやや価格低下の動きを見せている。 

 

 今回のレポートでは中国市場、欧州市場共にニオブの需要の薄さの影響が大きく見られた。

ブラジル産のフェロニオブの様な例外的な傾向はあるものの、在庫が薄めと見られるフェロニオブでは少々、そして原料側では大きな価格低下が発生している。

中国国内では在庫を吐くためにまだまだ値は下がるものと予想されており、それに対してどこまで需要側が答えるかで今後の値動きが変わってくる状況だ。

 

 国際市場におけるニオブやタンタルの動向としては、ブラジルがその輸出量を大きく引き上げていた事は注目するべき材料だ。

8月時点でのデータではあるが、鉱石では1億4,000万トン、金額にして7,739,000米ドルとなっている。

前月比で見るととんでもない量に膨れ上がっており、前月比186%増の輸出量に647%の輸出金額だ。

前年同期と比較してみると前年比24%の減少でありながら、前年同期比168%増の金額だ。

 

 ただしグラフで見ても分かる通り、10月半ば時点の盛り上がりを機にだんだんと値下がり傾向を見せている。
しばらくは底値に向かって在庫が払底するのを待つ流れが続く事となりそうだ。 

 

 

(IRUniverse Ryuji Ichimura)

 

 

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