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MLCC輸出入Report #56輸出編 中国だけでなく韓国向けもV字回復

   日本からのMLCC輸出は、輸出数で急回復している。これまで最大輸出先の中国向けのV字回復が目立っていたが、韓国向けの輸出も同じようにV字回復していた。またインド向けが輸出数で3桁パーセントの増加率で急増している。

 

【1】MLCC輸出概況

   財務省の貿易統計によると、2023年10月の日本からのMLCC輸出額は562億円だった。6か月ぶりに前月を下回った。また前年同月比0.4%減少と小幅ながらもマイナスとなり、これで12か月連続のマイナスとなった。

 

   2023年1-10月の同累計輸出額は4,861億円、前年比10.6%減少した。マイナス幅は前月より1ポイント近く小さくなったが、昨年の年間輸出額を超える可能性は低そうだ

 

   10月の同輸出数は850億個、前月は、1年ぶりに900億個を超えたが、再び割り込んだ。そそれでも前年同月比5.1%増加し、3か月続けてのブラスとなった。同輸出の1年のピークの秋となって、そろそろ輸出数も来年に向けて月を追うごとに減る時期となってきた。

 

   2023年10月の同輸出平均単価は、千個あたり661円、前月より36円高だった。5か月ぶりに反発上昇した。ただ、2月の800円を超えた同輸出平均単価のピーク時から見ると、大きく下がっている。

 

【2】MLCC輸出先

   日本からのMLCC輸出の大半が中国と香港向けで占められている。このうち、同輸出数の回復は中国向けの急回復が大きく支援している。今回10月も中国向けの同輸出数は、前年同月比で23.6%増加し、5か月連続のプラスとなった。ただ、中国向けは、まさに1年の同輸出のピーク時期を超えて、今後減少することが予想される。2023年の年末と、来年のアジアの旧正月の商戦次第だが、新型スマートフォンの売れ行きが悪いと、今回の同輸出急増の反動減が大きく来るかも知れない。

 

   同様の輸出増加は、中国向けだけでなく、韓国向けでも見られる。こちらも同輸出数の前年同月比で4か月連続のプラスとなった。

 

   また、元々昨年から堅調に推移していたグループも伸びている。タイ向けは同比で7か月連続のブラスと増えている。ベトナム向けも前月、同比がマイナスに転じたが、それでも5月からプラス基調で推移している。もっと大きく輸出が増えているのは、インド向けである。4月からほぼ3桁パーセントの増加率で推移している。

 

   2023年10月の日本からのMLCCの主要な輸出先と、輸出数、千個あたりの輸出平均単価は以下の通りである。

 

中国      3,004千万個  607円

香港        1,826千万個  470円

米国         371千万個1,388円

ドイツ        34千万個3,303円

韓国        639千万個  711円

台湾        1,262千万個  540円

シンガポール    177千万個1,343円

ベトナム      246千万個  371円

タイ         127千万個  969円

マレーシア      86千万個  975円

インド        185千万個  338円

フィリピン     133千万個  321円

メキシコ       55千万個1,264円

ブラジル         18千万個  340円

オランダ     321千万個1,304円

 

 

※記事内のグラフ・図表は、MIRU.comにて作成

 

(K.AKIYAMA)

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