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コバルト LGコバルト13ドル割れ 4年9か月年ぶり安値、需給とも弱く一段安

 コバルトの国際価格が一段安となっている。リチウムイオン電池を主用途とするベンチマークの99.3%品位LGコバルトは5月9日に仲値$12.925/LBと、節目の$13を割り込み、2019年8月以来およそ4年9か月ぶりの安値を付けた。翌5月10日も$12台で推移して前週を終えた。5月13日以降に持ち直すとしても、本格反発となるかは見通せない。

 

過去3ヶ月間のLGコバルト価格の推移(Co99.3%)($/LB)

 

 足元のコバルト価格について、上海有色網(SMM)は5月9日夜の週刊レポートで、電池需要の停滞などを背景に「川下のコバルト酸リチウムの出荷速度が遅くなったため、(中間業者の)コバルト調達への熱意が低下した。採掘側のコバルト生産稼働率も低下した」と指摘した。需要と供給がともに弱く、足元のコバルト価格には下押し圧力が強まっている。SMMは「来週も取引は停滞する可能性がある」と予想した。

 

 コバルトは構造的な供給過剰問題を抱える。2021-2022年に電気自動車(EV)向けバッテリー向け需要が増えるとの期待から大規模な先行投資が行われた。2023年には中国レアメタル採掘の中国洛陽栾川モリブデン(チャイナモリブデン、CMOC)が、ロイヤルティの関係で一時閉鎖していたコンゴ民主主義共和国(DRコンゴ)の2鉱山の操業を再開。 インドネシアも、ニッケルコバルト混合水酸化物(MHP)の生産を増やしている。

 一方で、EV販売の失速でバッテリー需要は当初予想に届かず、コバルトフリー電池の普及も急拡大した。大幅な供給過剰状態となる中、コバルト価格を巡っては「コスト割れとの攻防」(外資系商社幹部)との見方が続いてきた。

 

過去5年間のLGコバルト価格の推移(Co99.3%)($/LB)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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