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「アップサイクル」を目指す老舗リサイクル企業の挑戦 マテック株式会社

 2024年5月22日、東京ビックサイトで開催されている、NEW環境展で出展を行っていた北海道の老舗リサイクル企業「株式会社マテック」を取材した。

 

 マテックは、1935年(昭和10年)に樺太(現ロシア領)で個人営業として創業した「杉山与八商店」を前身とした老舗のリサイクル企業である。

 

 事業内容は、自動車リサイクルからプラスチックリサイクルまで幅広く、今回の展示では、自社の行う自動車リサイクルから、海洋プラスチック原料を使った「アップサイクル」について展示を行った。

 

 

リサイクル原料の価値向上のための「マテックプロダクト」

 

 バージン材と比べ「劣る」とされていたリサイクル材だが、このリサイクル材の価値を高めようと、同社が挑戦するのが「マテックプロダクト」である。

 

 このプロジェクトは、同社がリサイクルする際に取り出した、リサイクル原料を、このプロジェクトに参画する企業へ原料供給を行い、そして供給をした企業が、自身の商品として付加価値をつけ、消費者へ販売する「アップサイクル」を目指したものだという。

 

 ここで事例を挙げると、マテックが「エンジンブロック」から取り出した鉄スクラップを、老舗工房である「薫山工房」(創業1937年)へ原料として供給し、日本の伝統工芸品「南部鉄器」の急須などを作り、消費者へ販売する事業や、北海道知床半島に漂着したブイ(浮標)をリサイクルし、リサイクル原料としてペレット化。その後、ノルウェーのマリンスポーツ用品大手「HELLY HANSEN」(以下HH)へ供給し、HH社はこのリサイクル原料をもとに、フリスビーを生産し、販売しているという。(フリスビーのリサイクル原料含有量は40%)

 

(エンジンブロックから出る、鉄スクラップを原料とした「南部鉄器」の急須)

(海洋プラの一つであるブイを原料として作られたフリスビー)

(自動車のシートで作られた名刺入れ)

 

 同社の取り組みは、それ以外にも、自動車のシート部分を使い、名刺入れや財布を作り、またリサイクルが難しいとされたガラス部分も、コップへリサイクルするというまさに無駄なくマテリアルリサイクルすることを実現している。

 

 この日ブースに常駐していた、株式会社マテック執行役員常務取締役の柄澤秀昌氏は、「これまでのリサイクル原料は、バージン材と比べ「下」に見られていた。これからは、リサイクル材を価値ある素材にするのが我々の使命。マテックプロダクトは、まさに真の循環型社会を目指したプロジェクトだ。」と語った。

 

 以前、業界の方々にマテリアルリサイクルが進まない理由を聞くと「バージン材と比べると、結局様々なメリットでバージン材を選ぶメーカーが多かった」という声が多く聞かれた。

 しかし、リサイクル原料の評価が高まっている現在、マテックが行う「マテックプロダクト」のような試みは、リサイクル原料の価値を高めるきっかけとしては、確実に追い風となる。

 

 マテックのような日本の企業が「アップリサイクル」にかかわっている事実は、今後世界での日本企業への評価の高まりに必要不可欠となってくるだろう。

 

 

(IRUNIVERSE Hatayama)

 

 

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