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10月の世界経済 やや下向き、中国景気対策に即効性なし・野村証券の高島氏

 10月の世界経済は総じてさえないムードとなりそうだ。製造業需要がなお回復しておらず、9月末までに相次ぎ打ち出された中国の景気対策も即効性には乏しい。野村証券金融経済研究所経済調査部コモディティ調査の高島雄貴エコノミストに聞いた。

 

 10月は米大統領選が迫る中、中東情勢が緊迫するなど足元の世界経済には暗めの材料が多い。高島氏は「月半ばに出てくる中国の経済データなどを待たねばならないが」と前置きしつつも「製造業の需要低迷が続き、方向性としてはやや下向きのベクトルだ」と話した。中国が9月末までに相次ぎ実施した預金準備率引き下げや、一部都市での住宅購入規制の緩和などの措置についても「即効性は薄い」とし、少なくとも10月中に効果が表れる可能性は低いとした。

 

■コモディティ、銅と金で明暗分かれるか

 

過去1年間のLME銅とNY金相場の推移($/ton)($/toz)

 

 コモディティ価格については、銅・アルミと金とで明暗が分かれる可能性が出てきた。ロンドン金属取引所(LME)銅相場は10月2日に3カ月先物が$1万0024/tonと、6月初旬以来ほぼ4か月ぶりの高値を回復。しかし、高島氏は「足元の下げに伴う値ごろ感からの買いの面もある」と指摘し、本格反発には懐疑的な見方を示した。アルミや亜鉛相場も同様の動きと見ている。

 銅には、中長期的の下押し圧力も根強い。野村証券は9月のコモディティに関する月間レポートでは、11月の米大統領選でトランプ前大統領が当選した場合にも、対中関税の引き上げによる中国景気の悪化懸念から非鉄金属には価格下落リスクがあるとしていた。

 反面、金相場は快進撃が続きそうだ。高島氏は、「中東の混乱が安全資産としての金購入意欲を掻き立てるほか、米国が利下げにかじを切ったことで流出した資金が金に流れ込む素地もある」として、さらなる上昇が見込めると話した。

 

過去1年間のNY原油相場の推移($/Barrel)

 

 中東混乱の影響といえば原油相場への影響も気になるが、高島氏は「原油はもともと供給過剰状態にあり、中東の混乱で即供給不足になることはないだろう」と話す。「むしろ今後も増産傾向だ」として、価格は落ち着いた動きになるとの見方を示した。

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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