中部メタル カミナシ設備保全を導入、設備突発停止率3%以下目指す
金属スクラップ再資源化の設備情報を“見える化”し、保全業務の属人化から脱却
現場DXプラットフォーム『カミナシ』シリーズを提供する株式会社カミナシ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO 諸岡裕人)は、8月20日、静岡県磐田市を拠点に金属スクラップ再資源化を手がける株式会社中部メタル(本社:静岡県磐田市、代表取締役:野末 赳夫)が、現場DX推進の一環として『カミナシ 設備保全』を導入したと広報した。
中部メタルは、非鉄金属や樹脂などの複合素材を破砕・選別し、再資源化するリサイクル企業。家電リサイクル法の施行以降、廃家電からの資源回収と素材加工に注力し、月間600〜700トンもの取扱量を誇る高度な技術力と現場力を強みとしている。
同社では熟練の技術と大型設備を現場で活用する一方で、入荷する素材やそのコンディションが多岐にわたるため、保全業務の属人化や設備情報の“見えない化”が大きな課題となっていた。しかし、保全経験を持つ担当者の入社を機に保全部門が立ち上げられ、設備情報の記録を開始。業務の属人化の解消を目指して『カミナシ 設備保全』の導入を決定した。
活用方法と成果
設備情報の一元化と見える化で、「突発停止率3%以下」への道筋を確立
これまでは、設備に関する情報が各オペレーターの頭の中や紙・Excelにバラバラに存在し、誰が・どこで・どんなトラブル対応や修繕をしたのかが共有できていなかった。そのため、突発的な設備停止のたびに半日近く現場対応に追われ、生産機会の損失や属人化が課題になっていた。
『カミナシ 設備保全』導入後は、すべての設備情報や修繕履歴が「設備カルテ」として一元管理され、リアルタイムで設備状況や緊急度を把握可能に。これにより、突発停止時の迅速な対応が可能になり、「突発停止率3%以下」という経営目標達成に向けた確かな手応えが得られているという。
修繕・稟議の記録を一元化することで、計画的な保全・コスト削減と経営判断が迅速化へ
従来は、修繕や部品交換の履歴、設備更新の稟議経緯が分散し、必要な情報にアクセスするのに時間を要していた。また、突発停止や部品交換の最適なタイミングが掴みにくく、予想外のトラブルによるロスも発生しがちだった。
『カミナシ 設備保全』導入後は、修繕内容のみならず、修繕や部品の交換背景が記載された稟議書等も設備カルテに登録することで、あとから誰でも必要な情報にすぐにアクセスできる状態を構築。さらに点検データの蓄積によって交換サイクルや停止傾向の見える化を実現した。今後は、タイムリーな部品発注・予防保全を進め、ライン停止件数や対応時間の大幅削減、さらには経営判断の迅速化とコストの最適化に取り組んでいくという。
写真・動画による記録と履歴の蓄積により、点検・異常度判断および教育が標準化
以前は、異常度合いや状況の伝達が曖昧で「どれくらい緊急性の高い故障・トラブルなのか」が人によって認識に差があった。新しく入ったスタッフも、過去のノウハウや履歴を参照する手段がなく、手探りで対応せざるを得なかった。
『カミナシ 設備保全』導入後は、写真・動画記録機能を活用し、異常の度合い(例:オイル漏れや異音)を誰でも具体的に把握した上で一目で伝達できるよう改善。また、履歴が蓄積されるため新人教育にも活用が可能になったという。
(IR universe rr)
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