2025年2月第2週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は小動き。中国の春節(旧正月)連休が明けたばかりで取引がまだ薄く、大きな動きが出にくい。鉱石を供給するタイやインドネシアの生産意欲が強いことから供給過多気味なムードもくすぶり、価格の上値は重い。

 

■銑鉄一時下げるも持ち直す、鉱石は10月から動きなし

 

過去３ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

 

　中国のニッケル銑鉄価格は1月30日に高値RMB955/MTUを付けた。1月23日にはRMB915まで下げたが持ち直した。ただ、1月初旬の水準に戻しただけで上値は重く、その後も値動きはない。中期では2024年4月下旬以来の安値圏にある。

 

過去３ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

 

　中国のニッケル鉱石価格は10月中旬に付けた仲値$71/tonから4か月間にわたり動きがない。長期では2020年5月以来の安値圏で推移している。

　FelloAlloy.netは2月8日の週刊レポートで、「川下の取引先がまだ業務を再開しておらず、川上の生産業者も様子見を決め込んでいる」と指摘した。春節前に比べればムードは回復したとはいえ、「雰囲気は冷たい」(同)という。

 

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■LME、SHFEともにもみ合い

 

過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

 

　精錬ニッケル価格ももみ合いが続く。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル価格は2月7日に現物$1万5575/tonを付けた。節目の1万5500を挟んで小幅なレンジでの値動きが続く。上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格は2月7日に現物RMB12万7120/ton。2月5日にはRMB12万3220まで下げたが持ち直した。ただ、上昇の勢いはやはり鈍い。

 

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2月4日

　ワシントンの国際安全保障非営利団体C4ADSの2月4日の報告によると、中国企業がインドネシアのニッケル精錬能力の約75%を支配しているという。

 

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1月30日

　スイス資源大手のグレンコアが1月30日に自社ホームページ上で発表した2024年の生産実績のうち、ニッケルは8万2300トンで16%減った。

 

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1月27日

　ロシア資源大手のノリリスク・ニッケル(ノルニッケル)が1月27日に発表した2025年の生産計画で、ニッケルは20万4000-21万1000トンと、2024年実績(20万5067トン)に比べ最大3%の増産となる見通しとなった。

 

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(IR Universe Kure)

 

 

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