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JXグループ 廃車載LiBからリチウムを高効率で回収するリサイクルプロセスを開発

 JX金属の子会社JX金属サーキュラーソリューションズ(=JXCS)は16日、リチウムの回収率90%以上を実現した廃車載リチウムイオン電池(LiB)の新リサイクルプロセスを開発したと発表した。「LiB to LiB」のクローズドループ・リサイクル」の確立を目指して同グループが取り組む実証試験の成果で、90%以上の回収率は世界最高水準になるという。同時に、カーボンフットプリントを40%削減できるともしており、JXCSの子会社JX金属サーキュラーソリューションズ敦賀(=JXCS敦賀)の既存設備に新プロセス設備を追加して、26年度下期から実証事業をスタートさせる計画だ。

 

 開発した新プロセスでは、回収したリチウムを活用し、回収プロセス中の薬品使用量を極少化することにより、プロセス全体を効率化することで、リチウムの90%以上の回収率と併せ、従来プロセス比でカーボンフットプリントを40%削減する成果を引き出したという。26年度下期の稼働を目指して、JXCS敦賀ですでに新プロセス設備の追加工事を始めている。

 

 JXグループは2009年から使用済みLiBからのレアメタル回収に取り組んできており、現在は、廃車載LiBからレアメタルを回収し、車載用LiBの原料としてそれを再利用する「クローズドループ・リサイクル」の実証試験をNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業」の支援を受けて進めている。

 

 厳格なリサイクル基準の達成を求める欧州電池規則は、廃車載LiBからの各レアメタルの回収率を2031年末までにリチウムで80%、コバルト、ニッケルは95%に引き上げることを求めており、一連の取り組みも、その基準クリアを目指したものになる。

 

 同グループでは「本プロセス開発によるレアメタルの回収率向上とCFP削減の両立は、自動車OEMや総合電機メーカー等が抱える課題に応えるものであり、産業横断型の資源循環促進に資するものとなる。今後はJXCS敦賀で実証試験を進め、回収した高純度リサイクル原料をサプライチェーンへ供用し評価を進めるとともに、様々な事業パートナーと連携を強化することでクローズドループ・リサイクルの社会実装をさらに推進していく」としている。

 

(IRuniverse G・Mochizuki)

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