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豊田通商、米国でLGグループと車載用電池リサイクルの合弁会社設立

6月19日、豊田通商株式会社(以下:豊田通商)は、韓国LGグループのLG Energy Solutionと、車載用電池のリサイクル事業を行う合弁会社「Green Metals Battery Innovations, LLC 」(以下:GMBI)を、米国ノースカロライナ州に設立することで合意したと発表を行った。
 
1.設立の背景
 
 米国では、電動車や再生可能エネルギーの需要増加に伴い、リチウムイオン電池の市場成長が加速し、将来的には使用済み電池や製造工程で発生するスクラップ・規格外品などの増加が見込まれている。また、環境への配慮の観点から、世界的にレアメタルの回収・再利用を義務づける動きが加速しており、こうした動向への対応も求められている状況だ。
 
 LG Energy Solutionは、リチウムイオン電池を製造する世界有数の電池メーカーであり、車載用電池の製造を得意としている。同社は北米をはじめ、ヨーロッパや中国などで電池を生産しており、今後は500GWh以上の生産能力を有する計画を立てている。特に北米では、現在建設中の工場を含めて8工場を保有する同社最大の生産拠点として、製造工程スクラップのリサイクルと再利用によるクローズドループの確立も進めているとの事だ。
 
 また、豊田通商は半世紀以上にわたり金属スクラップのリサイクルや使用済み自動車の再資源化など「循環型社会」の構築に取り組んでいる。2023年には日本国内でリチウムイオン電池のリサイクル事業も開始している。
 
2.新会社の事業概要
 
 GMBIは、電池スクラップを破砕・選別し、レアメタル多く含んだブラックマスと呼ばれる粉末を高効率・高品質に抽出する前処理事業を行う。ブラックマスにはニッケル、コバルト、リチウムなどのレアメタルが含まれており、これらを再生資源として新品電池の原料へ循環させるサプライチェーンを構築していくという。
 
 今後、GMBIは車載用電池換算で4万台以上に相当する、年間最大1万3,500トンのスクラップ処理能力を有する工場を建設し、2026年中の稼動を予定している。まずは、LG Energy Solutionなどの電池製造工程で発生するスクラップを中心に高品質なブラックマスの回収を行い、将来的には米国内で発生する使用済み電池のリサイクル事業にも取り組んでいくとの事だ。
 
 豊田通商は、本事業を通じて北米における電池リサイクルの事業基盤を構築するとともに、新品電池の原料への循環を実現するクローズドループの確立を目指していくという。
 
回収したブラックマス
 
左から豊田通商 今井斗志光社長・CEO、片山昌治サーキュラーエコノミー本部COO、LG Energy Solution キム・ドンミョンCEO、カン・チャンボムCSO
 
GMBI概要

LG Energy Solution 概要
 
 
(IRuniverse Ryuji Ichimura)
 
 
 

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