経産省、フィリピンと鉱業供給で覚書 岸田首相と西村経産大臣が東南アジア歴訪
経済産業省は11月6日、ホームページ上で、「同省とフィリピン環境天然資源省が11月3日に、鉱業分野における協力覚書を締結した」と発表した。岸田文雄総理大臣と西村康稔経済産業大臣は11月初めにそれぞれ東南アジアを訪問。フィリピンとの協力覚書には西村大臣が署名し、岸田総理の同国訪問に併せて文書交換式が行われた。
日フィリピン首脳会談
(出所:首相官邸HP)
■鉱業資源供給で情報供給へ
経産省によると、両国はこの協力覚書を通じて以下の分野について協力する。
・探鉱、開発、運用に関する鉱業政策の改善
・鉱物資源の需給、持続可能な鉱業開発、重要鉱物の研究開発等に係る情報共有
・鉱業分野での安全確保
・適切な環境影響評価
・公正かつ適切な事業活動
・投資家を引きつける投資環境の改善
■ベトナムではレアアース供給で協力
西村大臣は11月2~5日の日程でベトナム、タイ、フィリピンを訪問した。
(出所:経済産業省HP)
まずベトナムでは、第6回「日ベトナム産業・貿易・エネルギー協力委員会」を開催し、共同声明を発表。未来を担う産業の創出やサプライチェーンの強靭化に向けたワーキンググループの設置について合意したほか、IPEF等の協力、AZECを通じたエネルギートランジションの実現やレアアースの協力等について議論した。
具体的には、日本企業によるベトナム投資、日ベトナム企業間の協力を促進し、サプライチェーン多元化補助金、デジタル技術を活用したサプライチェーン高度化支援事業などを進める。
さらに、タイではスパマート高等教育・科学・研究・イノベーション大臣と会談。未来を担う産業とそれを支える産業人材の育成、イノベーション創出に向けた両国企業の協業、日本の水産物の輸入・消費の拡大などについて意見交換を行い、協力強化で合意した。
■12月に東京でASEAN首脳会議
一方の岸田首相は11月3~5日にフィリピンとマレーシアを訪問。海洋進出を強める中国を念頭に、それぞれの国で安全保障面での外交を中心に行った。日本は12月16-18日、東京都内で、東南アジア諸国連合(ASEAN)との特別首脳会議を開催する。
(IR Universe Kure)
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