タケエイでは相馬事業所(福島県相馬市)における太陽光パネルリサイクル事業開始に向けて、福島県の条例に基づく指定処理施設の設置許可を申請した。
1. 経緯
同社グループでは、2030 年代半ば以降、廃太陽光パネルが大量に排出されることを想定して2022 年 1 月より連結子会社の株式会社信州タケエイ(以下「信州タケエイ」、長野県諏訪市)にお いて、太陽光パネルリサイクル事業を開始しいる。同社の相馬事業所において、太陽 光パネルリサイクル事業の更なる拡充に向けて、福島県の条例に基づく指定処理施設の設置許可を申請する。
2. 事業内容
相馬事業所のリサイクル工程の特徴は、アルミ枠を外した発電シートを「PV リサイクルハンマー」(株式会社チヨダマシナリー製)に投入して過熱した後、ガラス層にシートが付着しにくい状態で表面ガラス層を破砕剥離して粒度を調整し、更に色彩選別機によって純度の高いガラスカレットに再生する点。先行してリサイクル事業を開始している信州タケエイ、及び 2022 年5月に子会社化したJWガラスリサイクル株式会社のノウハウを活用して、リサイクル原料となるガラスカレットの品質を向上させ、ガラス to ガラスへの再資源化を推進する。
相馬事業所では、半径 100km 圏内にメガソーラー施設が約1GW あるため、不要品や故障品等の回収に注力するほか、太陽光パネルのリユース会社からの不良品の排出先としてのネットワー クの構築にも取り組む。また、至近にある相馬港を活用して全国から廃太陽光パネルの受入 れが可能であることから、広大な用地を大規模保管施設として利用することで他社との差別化を図っていく。
同事業は、TREグループの成長戦略である「高度循環型社会の実現に向けたリサイクル事業深化」および「新たな技術開発、ビジネスモデル構築への挑戦」に資する取り組みであり、今後グループを挙げて太陽光パネルリサイクル事業を進めていく。
3. 相馬事業所について
2017 年6月に当社が取得した福島県相馬市の約 8 万 5,000 坪(東京ドーム約6個分)の用地で、TRE グループのノウハウを結集した総合リサイクルプラントとして開発を推進している。
4. 今後のスケジュール
指定処理施設の設置許可承認後、設置工事及び処分業許可申請を行い、2024 年の設備稼働を目指す。
5. 業績の見通し
同件が当期連結業績予想に与える影響はなく、長期的にはその波及効果も含めて連結業績の向上に貢献していくものと考える。
(IR universe rs)