中国レアメタル採掘の中国洛陽栾川モリブデン(チャイナモリブデン、CMOC)の「コバルト世界一」が現実味を帯びてきた。2023年の生産量は最大で5万トン超に達し、現在世界首位のスイス資源大手グレンコアを上回る可能性が出てきた。
チャイナモリブデンが3月17日に2022年の決算報告書内で提示したところによると、2023年はコンゴで開発中の2つの鉱山が本格的に生産を開始する見通し。キサンフー鉱山(KFM)が4~6月期に、テンケ・フングルーメ鉱山(TFM)が年内にそれぞれ始動する。コバルト生産量は、KFMが2万4000トン~3万トン、TFMが2万1000トン~2万4000トンと見積もられ、両者併せて最大5万4000トンに達する計算になる。一方、グレンコアが3月10日に自社ホームページ上で発表した2022年の決算報告書では、同社の2022年のコバルト生産量実績は4万3800トンだった。
チャイナモリブデンはKFMを2020年から、TFMは2016年からそれぞれ開発してきた。KFM開発を巡っては、2021年に中国電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)からの出資を受け入れていた。
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(IR universe Kure)