中国コバルト大手の浙江華友コバルトは6月22日、自社ホームページ上で、「欧州時間の6月21日にハンガリー政府と、同国に電池の正極材工場を建設する計画に調印した」と発表した。ハンガリー政府側の発表では、投資額は5200億フォリント(約2200億円)で、同国の北部アーチュに建設する。華友コバルトが欧州に投資するのは初めて。
ハンガリー工場で製造するのは「三元系正極」と呼ぶニッケル・マンガン・コバルトを配合する正極材。電池容量を高められるニッケルを多めに含有させる。生産した正極材は中国の車載電池大手である寧徳時代新能源科技(CATL)や、 韓国のLGエナジーソリューション向けに供給し、出来上がった電池はBMWやフォルクスワーゲン(VW)、ルノーといった欧州の完成車メーカーの電気自動車(EV)に搭載される見通しだ。
華友コバルトは発表資料の中で、「今回の投資を出発点として欧州との未来を作り、中国の対外政策構想である『一帯一路』の共同建設に結び付けたい」とした。
(IR Universe Kure)