師走を迎え、来年の市況予測を巡って何かとかまびすしいが、コモディティ市場に精通したプロのつぶやきをひとつ紹介しておきたい。市場は米金融当局の利上げサイクルの終了、そして早ければ3月にも利下げに転じるとの前提ですでに走り出した印象もあるが、「そう簡単には利下げに向かわない」と、まず足元の状況を整理。
その上で、「ドル高基調が続く中で、例えば銅などは今年、2023年はよく踏ん張った。2024年も底堅く推移するだろう」と指摘しながら、米が利下げに動き、ドル安に振れていけば「LME相場で1万ドルラインを超える余地も出てくる」と先を読む。それが想定される標準シナリオとのご託宣である。EV(電気自動車)などを中心に、時代の風が需要のすそ野を押し広げていくとの風景を視野の先にとらえてのことなのだろう。
声の主は、江守哲エモリファンドマネジメント代表取締役。住友商事時代にLME取引に携わり、DR.COPPERならぬDR.Eとも称されるその道の第一人者である。
江守氏
本編は同氏が登壇して、12月20日(水)に学士会館で開催される「2023年の振り返りと2024年の見通し(銅、アルミ、ステンレス)」で。来年は株価が天井をつけるとされる辰年、1万5,000ドルの予測も飛び出すか。もうひとつ気になる来年の金価格。その見通しは、是非、本人の肉声で聞いて欲しい。
(IRuniverse G・Mochizuki)