インド政府の鉱山省は1月15日、ホームページ上で、インドとアルゼンチンがアルゼンチンカタマルカ州でのリチウム探査・採掘を巡り協力することで合意したと発表した。5つのリチウム地区に20億ルピー(約35億6000万円)を投資する。次代の大国インドもリチウム確保に動き始めた。
契約はインドの政府系ベンチャー企業であるKhanij Bidesh India Limited(KABIL)と、アルゼンチンのカタマルカ州の国営企業であるCAMYENとの間で結んだ。インド鉱山省は、この計画について「インドとアルゼンチンの二国間関係を強化するだけでなく、インドへのリチウム供給を強化し、鉱業部門の持続可能な発展にも貢献するものだ」とした。
インドは急速な経済発展に伴う温室効果ガスの排出増に悩む。脱炭素方針の普及を視野にリチウムなど重要鉱物の供給確保に動いており、チリやオーストラリアなどとも協定を結んでいる。2023年末にはボリビアとの協議を準備していると伝わっていた。
KABILは2019年に創立の鉱山省公園のベンチャー企業。インド政府系アルミ大手のナルコを中心に、銅の生産会社など3社が合弁して立ち上げた。重要鉱物の供給確保などを担う。
(IR Universe Kure)