JFEスチールは22日、オーストラリアの製鉄用原料炭サプライヤーであるWhitehaven Coal Limited(ホワイトヘイブンコール)が保有するブラックウォーター炭鉱の権益10%分を3億6000万米ドル(約540億円)で取得する権益譲渡契約を締結したと発表した。製鉄用原料炭事業運営の意思決定に参画するとともに、同炭鉱が生産する製鉄用原料炭の長期的な安定調達を確保する狙いだ。
クイーンズランド州東部ボウエン地区に位置するブラックウォーター炭鉱の生産量は年間1010万トン。資源量は8億トン(Measured、Indicatedベース)で、30年以上の採掘が可能とされている。
JFFは今回の投資の目的として、収益安定化を挙げたほか、CO2排出量削減の取り組みとの関連性にも言及。「カーボンリサイクル高炉による製鉄プロセスにおいて、安定した効率の良い操業を実現するためには、今回権益を取得するブラックウォーター炭鉱から産出されるような高品質な原料炭が、一定量必要になる」としている。
鉄鋼大手の日本製鉄もブラックウォーター炭鉱の権益20%を取得する出資契約を締結したと同日発表した。
【参考記事】
日本製鉄:豪州Blackwater炭鉱への出資について説明会を開催
(IRuniverse K.Kuribara)