プラチナ業界団体の世界プラチナ投資評議会(WPIC)は11月26日、ホームページ上で2024年7-9月期の市場レポートを発表した。それによると、2024年のプラチナ供給量は726万9000オンス、需要が795万1000オンスで、差し引き68万2000オンスの供給不足になる見通しだ。供給不足は2年連続。WPICは2025年も不足が続くと予想している。
プレスリリース:WPIC Platinum Quarterly Q3 2024
発表によると、2024年の供給量はリサイクルの活発化などにより前年比2%程度増える見通し。需要は前年並みだが、やはり供給不足の解消には及ばなかった。不足規模は2023年の75万9000オンスからは縮小した。
WPICは、2025年の供給不足規模を53万9000オンス程度と予測する。南アフリカの鉱山での生産やリサイクルの活発化で生産が伸びるものの、投資需要が増えるほか、ハイブリッド車の見直しに伴う自動車向けや景気回復に伴う工業向け需要もまた伸びるとみている。
2014-2025年のプラチナ需給の推移(2024年、2025年は予測)
(出所:WPIC)
足元のプラチナ価格は国内外ともに総じて安定した値動きで推移している。供給不足に陥った2023年から見ても、ひっ迫感に伴う急伸などはまだ起きていない。
過去3年間の国内外のプラチナ価格の推移($/toz)(JPY/g)
(IR Universe Kure)