
松田産業は13日、2025年3月期第3四半期決算短信を発表した。宝飾分野からの貴金属リサイクル取扱量の増加などを受け大幅な増収増益で同期を終えた。売上高は前年同期比28.5%増の3486億5700万円、営業利益は51.2%増の108億5600万円(前年同四半期比)、経常利益は44.6%増の115億1300万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は51.3%増の80億8600万円。
主力の貴金属関連事業の売上高は42.6%増の2662億2400万円、営業利益は64.5%増の87億5100万円となった。宝飾分野からの貴金属リサイクル取扱量は増加し、金相場が堅調に推移したことが売上、利益に大きく寄与したとみられる。一方、同事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界の電子デバイス分野は、スマートフォンや自動車向けなどでの需要に未だ回復が見られず、半導体・電子部品などの生産停滞が続いた。
食品関連事業の売上高は2.7%減の824億5900万円、営業利益は13.1%増の21億500万円だった。水産品の販売量が増加したものの、畜産品や農産品の販売量が減少し、全体的に販売価格が低下したことで売上減となった。その中で、在庫回転率の向上によるコストの適正化などに努めた結果、営業利益としては2桁増で着地した。
なお、業績見通しの修正は無かった。
(IRuniverse K.Kuribara)