三井金属は19日、塩湖から環境負荷の少ないリチウム回収を目指すSummit Nanotech Corp.(本社:カナダ)に出資したと発表した。コーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC*)手法を活用した12社目の投資活動になるという。
Summit Nanotechは2018年の設立で、塩湖から環境負荷を抑えながらリチウム回収が可能なDirect Lithium Extraction*の技術を有する資源スタートアップ。南米を中心にリチウム資源の開発を推進している。Summit Nanotechへの出資を通じ、三井金属では保有する吸着分離関連の材料技術を応用して、環境負荷の低いリチウム生産のサプライチェーンの構築を目指す。
*CVC
事業会社が自社の事業分野とシナジー効果を生む可能性のあるベンチャー企業に投資することや、そのための組織を指す。
* Direct Lithium Extraction(DLE)
リチウム直接抽出法。リチウム資源を抽出する手法の一つで、化学的もしくは物理的な手法を用いることにより、既存の天日蒸発法に比べ水資源の消費の少ないリチウム回収が可能になるとされている。
(IRuniverse G・Mochizuki)