中国の工業情報化省と発展改革委員会、自然資源省の3省は8月22日、同国のレアアース産業の統制を一段と強化する新規制を発表した。7月28日にさかのぼり施行する。採掘から製錬、分離までを統制し、違反者は処罰の対象とする。
プレスリリース:稀土开采和稀土冶炼分离总量调控管理暂行办法
プレスリリース:《稀土开采和稀土冶炼分离总量调控管理暂行办法》解读
具体的措置は前出3省によって決められる。国家レベルで産業全体をコントロールし、地方自治体の指導により生産企業に生産量を割り当てる。中国国内で採掘された原料だけでなく、輸入原料も割当制度の対象とする。中国は国内分については既に割当制によって生産しているが、ミャンマーなどから輸入しているレアアース原料については、これまで割り当て制の対象になっていなかった。
中国は2024年10月に「レアアース管理条例」を施行し、レアアース産業を中央政府主導で管理している。また、その前の2021年には国有企業のレアアース部門を統合してレアアースの国策企業「中国稀土集団」を誕生させるなど、レアアース産業の国家統制を強めてきた。
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足元では中国によるレアアースの輸出規制が世界の自動車産業を揺らし、対抗する西側諸国の脱中国依存の動きも加速する。レアアースを巡る動きはますます速くなりそうだ。
(IR Universe Kure)
