9月1日、株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中信二)は同社子会社である株式会社UACJアルミセンター(本社:東京都港区、代表取締役社長:高橋明)において、グリーン新地金(※1)100%のアルミ汎用薄板を2025年10月に発売すると発表した。グリーン新地金を100%利用したアルミ汎用薄板がコイルセンターでカタログ品として販売されるのは日本で初めて(※2)のこととなる。
アルミ汎用薄板製造のイメージ-1
アルミ汎用薄板製造のイメージ-2
本製品は、マスバランス方式でグリーン新地金を100%適用したアルミ汎用薄板である。UACJグループでコイルセンター事業を担う株式会社UACJアルミセンターにて在庫販売を開始し、即納体制を構築するとしている。環境負荷低減に貢献することから、UACJグループが展開する環境配慮型製品・ブランド「ALmitas+ SMART」として販売する。グリーン新地金は、一般の新地金と比較する(※3)と、製造時の温室効果ガス(GHG)排出量が半分以下となる。なお、製錬時の発電源のみの変化のため、アルミ自体の品質には変化がないとのことである。
近年、カーボンニュートラルの実現に対する世の中の関心を受け、素材に対する環境貢献への期待が高まっている。特に、世界のCO2排出量のうち建築物関係は37%を占めており、建築分野での環境配慮の重要性が高まっている状況だ。今後、脱炭素社会実現のための方策の1つとして、建築分野を中心に、半導体製造装置分野、輸送機器分野などへの採用に向け、積極的な販売促進活動を行っていくと意気込んでいる。
※1 グリーン新地金:非化石エネルギーを発電源とした製錬により生産されるアルミ新地金
※2 2025年8月同社調べ
※3 日本輸入平均(一般社団法人日本アルミニウム協会2022年発行レポートより)
販売概要(今後ラインアップを変更する可能性がある)
UACJについて
株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開するアルミニウム総合メーカー。「アルミでかなえる、軽やかな世界」をスローガンに掲げ、素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを目指している。
飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙・防衛などの幅広い分野に、アルミニウムの板、箔、押出、鋳鍛、加工製品を提供している。アルミ圧延を開始してから125年以上にわたり受け継いできた技術を生かし、人びとの暮らしや産業を支えている。また、アルミニウムの循環型社会構築に向け、さまざまな領域でリサイクルを推進していっている。
2025年3月期の連結売上高は9,988億円、グループ従業員は約10,200人。
(IRuniverse Ryuji Ichimura)