予測レンジ
LME 現物後場買い2450-2700ドル →
スクラップ +5から+10円(前月最終価格より) ↑
為替 145-150円 (一か月間TTM) 安
■国際概況
中国で新規アルミ精錬能力が稼働 → 供給増の懸念や欧州・米国の需要が伸び悩みを嫌気し下落したが中国のグリーン政策に伴う生産抑制やインドやASEAN向け自動車・建材需要が堅調なことを好感しUP
月末日 2672ドル
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS¥^―
148.28 → 150.79(円)

出典 MIRU
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると8月の自動車生産台数は前年比∔0.9%の51万7699台
輸出は前年同月比∔1.2%の28万160台
| 6月 | 7月 | 8月 |
生産台数 | 69万433台 | 70万5101台 | 51万7699台 |
前年比 | +5.2% | -7.8% | +0.9% |
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると9月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-3.3%
の26万5391台
7月 | 8月 | 9月 | |
販売台数 | 25万2196台 | 18万6594台 | 26万5391台 |
前年比 | -4.2% | -10.6% | -3.3% |
自動車生産台数出典

生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
8月の新設住宅着工は,持家,貸家,分譲住宅が減少したため,
全体で前年同月比9.8%の減少となった。また,季節調整済年率
換算値では前月比0.1%の減少となった。
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -0.4% 11万6147t 4カ月連続マイナス。
板は生産、出荷ともにプラス。内需は「缶材」「自動車」半導体製造装置向けを含む「その他」は減少したが、輸出が大幅増だったこともあり全体ではプラス。押出は生産、出荷ともにマイナス。主要分野の「建設向け」「自動車」ともに減少した。

出典 日本アルミニウム協会
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -4.7% 4万7405t 7カ月連続マイナス
出荷 -7.7% 4万6452t 13カ月連続マイナス

出典 日本アルミニウム合金協会
【貿易指標】
【輸出】
新地金 +24.6% 213t
二次合金 -60.1% 653t
スクラップ +34.6% 2万9847t
アルミ缶 -21.9% 5551t
輸出 | 6月 | 7月 | 8月 |
新地金 | 240t | 214t | 213t |
前年比 | ∔29.7% | ∔71.7% | ∔24.6% |
二次合金 | 810t | 820t | 653t |
前年比 | ―14.7% | -67.6% | -60.1% |
スクラップ | 3万1927t | 2万8314t | 2万9847t |
前年比 | ∔23.1% | -5% | +34.6% |
缶 | 6670t | 6058t | 5551t |
前年比 | -12.7% | -21.3% | -21.9% |
輸出推移

出典 財務省貿易統計
【輸入】
新地金 +11.7% 1万27t
二次合金 -16.9%の7万5494t
スクラップ +11.8%の799t
合金スクラップ -35.3%の5172t
輸入 | 6月 | 7月 | 8月 |
新地金 | 9万4451t | 9万1925t | 1万27t |
前年比 | +11.4% | -6.8% | ∔11.7% |
二次合金 | 8万6490t | 8万4690t | 7万5494t |
前年比 | +11.7% | -11.5% | -16.9% |
スクラップ | 552t | 640t | 789t |
前年比 | -25.9% | -251% | +11.8% |
合金スクラップ | 6806t | 5844t | 5172t |
前年比 | -4.8% | -22.1% | -35.3% |
輸入推移

出典 財務省 貿易統計
■国内概況まとめ
【自動車生産】
生産動態統計によると、7月の自動車生産台数は70万5,101台で前年同月比-7.8%と減少。輸出も34万54台と同-5.5%となり、国内外ともに減産傾向が続いた。
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会の発表によれば、8月の国内販売台数(軽除く)は18万6,594台と前年同月比-10.6%。需要回復の遅れが鮮明となった。
【住宅着工】
7月の新設住宅着工は持家・貸家・分譲住宅がいずれも減少し、全体で前年同月比-9.7%。ただし、季節調整済み年率換算値では前月比+9.9%と回復の兆しが見られる。
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -0.4% 11万6147t 4カ月連続マイナス。
板は生産、出荷ともにプラス。内需は「缶材」「自動車」半導体製造装置向けを含む「その他」は減少したが、輸出が大幅増だったこともあり全体ではプラス。押出は生産、出荷ともにマイナス。主要分野の「建設向け」「自動車」ともに減少した。
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -4.7% 4万7405t 7カ月連続マイナス
出荷 -7.7% 4万6452t 13カ月連続マイナス
●アルミ
【輸出】
新地金 +24.6% 213t
二次合金 -60.1% 653t
スクラップ +34.6% 2万9847t
アルミ缶 -21.9% 5551t
【輸入】
新地金 +11.7% 1万27t
二次合金 -16.9%の7万5494t
スクラップ +11.8%の799t
合金スクラップ -35.3%の5172t
[見通し】
【自動車】
8月の自動車生産が+0.9%。9月国内販売台数が前年比-3.3%
販売台数
前年同月比:わずかなマイナス~横ばい圏
8月の落ち込み実績もあるため、9月も前年を大幅に上回る可能性は低く、むしろ前年割れの継続が現実的
生産台数
前月比:プラス転換の可能性(反動回復)
7月の輸出駆け込み対応の反動減を経て、8月–9月にかけて生産は持ち直す可能性がある。
【アルミ圧延・押出品生産数】
総量ベースでは 前年比マイナス〜微減 が妥当線
板類は「持ち直しへの動き」が見られる可能性があるが、出荷の伸びが限定的
押出類は厳しい状態が続く見込み
ただし、半導体・電子・輸出関連が予想外に好転すれば、板類側に回復圧力がかかる可能性あり
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
自動車生産の持ち直しの兆しはあるものの、部品供給の不安定さや海外市況の弱さが依然として重石。需要分野の本格回復は遅れており、生産・出荷ともに小幅マイナス圏での推移が続く可能性が高い。
ただし前年水準がすでに低下しているため、下げ幅は8月よりも縮小する見通し。
【スクラップ景況予想】
アルミスクラップに対して「やや引き締まり基調」の需給バランスが優勢と予想されますが、「地域別供給制約」や「輸出入規制・政策変動」が不確定要因として大きく影響を与えると見ています。
【LME・為替予想】
●為替予想 145円~150円
米ドルの下押し傾向(利下げ)と、円の上昇ポテンシャル(BOJの引き締め示唆など)の組み合わせで、ドル円の上昇余地は限定され、むしろ下振れリスクが意識される展開になる可能性が高い
●LME予想
需要持ち直しと供給制約のバランスが価格を支える可能性がありますが、世界経済の減速リスクも無視できません。
これらを踏まえた今月のアルミ価格は 2450―2700ドル(セツル)との予想。
スクラップ購買価格に関しては +5から+10円上げ予想。