東京国際フォーラムで開催された第12回バッテリーサミットにおいて、ひときわ注目を集めた参加者がいた。
胸元に「I Buy All Non-Ferrous Metals(非鉄金属すべて買います)」「I am a LEAD Buyer(鉛バイヤーだ)」と書かれた缶バッジをつけていたのは、インド・ムンバイに本社を置く Nihon Ispat Pvt. Ltd.(ニホン・イスパット社) のCEO、プルショタム・パロリア(Purushottam Parolia)氏である。
同社は40年以上にわたり非鉄金属業界に携わり、鉛、銅、亜鉛、アルミなどあらゆる非金属スクラップを、世界48カ国以上から輸入。また、取引ネットワークは延べ63カ国に及ぶ。今回の訪日はパロリア氏にとって初めて。日本の輸出業者との新たな取引拡大に向けた第一歩となった。

― なぜ今回、日本との取引を始めようと思われたのですか?
パロリア氏:
今回が初めての日本訪問です。日本の輸出業者は、B/L(船荷証券)発行後7日以内の早期入金を希望するという話をよく聞きます。しかし、インドの場合は通常3週間ほどかかります。多くの船がシンガポールなどを経由するため、コンテナ到着後に支払いが行われるのです。キャッシュフローの面で難しさがあるのは確かです。
棚町(IRuniverse):
確かに、日本の輸出企業は「入金の遅れ」や「知らないうちの値引き」などを懸念しています。ですから、B/L発行後の迅速な支払いは日本側の信頼を得るための重要なポイントであり、それが結果的に強い購買力につながります。
パロリア氏:
私たちの場合、そのような心配はありません。どの取引でも、サプライヤーは出荷したら安心して眠れます(笑)。インドはとても大きな国なので、信頼できる会社を見極めるのが難しい面もあります。日本との取引の利点は、支払いサイクルが非常に短いこと。アメリカやヨーロッパではコンテナ到着から支払いまで1か月ほどかかりますが、日本では7日で完了します。
さらに、ヤードオーナーやサプライヤーの最終部門と直接コミュニケーションを取ることで、より迅速なキャッシュフローを実現できます。
―「Nihon Ispat Pvt」という社名には「日本(Nihon)」という言葉が入っていますね。その由来は?
パロリア氏:
もともと弟が、バンコク・東京・インドを拠点とした鉄スクラップ事業を担当していました。その際、住友グループの方々がインドを訪れ、紹介を受けたのがきっかけです。
以来、日本の「信頼」「品質」「長期的パートナーシップ」を象徴する意味を込めて、社名に「Nihon(日本)」を採用しました。
― 缶バッジにある「LEAD Buyer」とは、鉛スクラップの買い付けを意味しますか?
パロリア氏:
その通りです。現在、私たちは月に約3,000トンの鉛スクラップ(自動車、UPS、通信塔、潜水艦用など、酸抜きのバッテリースクラップ)を取り扱っています。
また、非鉄金属全体では月18,000~20,000トンを扱っています。
当初は韓国からの調達を検討しました。韓国は製錬技術の制約や環境面への影響から多くのバッテリースクラップを輸入しているため、供給が多いと考えたからです。ですが、日本にも多くのスクラップがあるのではないかと注目しています。
棚町:
確かに以前はそうでしたが、現在の日本では中国の鉛製錬業者がバッテリースクラップをインゴット化する動きが活発で、国内の鉛スクラップは競争が激しく、供給も減っています。
パロリア氏:
それでも、私たちなら日本のサプライヤーを納得させられると自信があります。支払い能力も柔軟性もありますし、ぜひ次回も日本を訪れたいと思っています!

―今後、国際会議や視察ツアーなどへの参加予定や目標はありますか?
パロリア氏:
目標は、日本から月間1,000トンの鉛地金(リードブリオン)を輸入することです! 現在は世界各地から毎月15,000〜18,000トンの非鉄金属を輸入していますが、近い将来にはその量を25,000トンに引き上げたいと考えています。インドに戻った後は、ドバイへの出張も予定しています。
棚町:
日本では使用済み自動車(ELV)の減少に伴い、バッテリースクラップの発生量が年々減少しています。さらに、中国の製錬業者などが国内での回収を強化しており、鉛地金でさえも非常に競争が激しく、希少な状況です。ですから、パロリアさん、もしかすると「世界一高いブリオン」を買うことになるかもしれませんね!(笑)
パロリア氏:
そうかもしれませんね!(笑)でも、良い条件を提示すれば、きっと皆さんに満足してもらえると思います。ぜひ取引をお願いします!
棚町:
9月にマレーシア・コタキナバルで開催された「第9回 国際二次鉛・バッテリーリサイクル会議」にも参加されましたか?
私たちはそこで「日本における鉛蓄電池・リチウム電池リサイクルの現状」について発表しました。
11月のBIRバンコク会議にも参加予定です。
パロリア氏:
ああ、私も参加していました!発表を見逃してしまいましたが(笑)。
今度のBIRバンコク会議で再会できるのを楽しみにしています。そしてもちろん、また日本に戻ってきたいですね!

Iruniverseは日本とインドをつなぐ鉛スクラップ取引を支援します!
翌日、IRuniverseのサポートにより、パロリア氏は日本の伝統的な鉛蓄電池解体・中間処理事業者を訪問。自動車用や産業用バックアップ電池などを取り扱う現場で、取引の可能性やニホン・イスパット社の迅速な支払い体制について意見交換を行った。パロリア氏は、自社の信頼性と迅速な支払い対応を改めて強調した。
IRuniverseとしては、今後も日本とインド間における鉛スクラップおよび非鉄金属取引の分野で、両国企業の連携をサポートしていく。
(IRuniverse R.S.)
IRuniverseは今後も、通訳・ビジネスマッチング・国際会議運営などの経験を活かし、日本とグローバル企業の資源・電池・リサイクル分野などの交流促進と情報発信を続けていきます。
お問い合わせ:
Risa Sugihara(杉原)
国際PR&企画
risas@iruniverse.co.jp
IRuniverse株式会社(東京)
金属資源に関する情報提供サイト「MIRU」「MIRUplus」運営
MIRUニュース&レポート購読
会社概要
スポンサー募集中:バナー広告・企業PRをご希望の方はぜひお問い合わせください