貴金属PGM市場は9月米FRBの利下げ見通しを受け買い優勢となった。米生産者物価指数(PPI)の伸び率鈍化を受けて買い優勢となり貴金属相場が上昇になった。その上、銀などの相場が金相場に随行し上昇した。10月では米政府の混乱などで安全資産の金が買われ続けていくことになるだろう。最高値更新は続く見込み。
金(GOLD)過去最高値更新
米利下げ期待を背景に、9月は月間を通じて上昇基調を維持し、連日にわたり過去最高値を更新する展開となった。
同月17日に開催されたFOMCでは、昨年12月以来となる利下げが決定され、年内の追加利下げへの期待も広がっている。
米予算案否決に伴う政府機関の一部閉鎖といった政治の不透明感も相場を押し上げ、10月初旬には3,900ドルを突破。
米利下げ継続への期待感や政治的不安、中央銀行による金の購入などを背景に、堅調地合いが続くと予想。株式・債券以外の分散投資先として選好されやすい情勢となっている。
NY金($/toz)と国内金建値(\/g)の推移 3か月


銀(SILVER)代替投資先で選択
独自材料に乏しいものの、金相場の上昇に連動して大幅高となり、10月初旬には48ドル台まで上げ幅を拡大。2011年に付けた49ドル台の過去最高値に迫る水準で推移している。 米追加利下げへの期待感や、それに伴うドル安を背景に金相場と同じく金融・通貨的な側面から買いが入りやすい状況が続いており、金の代替投資先としての選好も強まっている模様。
一方で、価格の高騰が工業用途での需要抑制や代替素材の模索を促し、将来的な使用量の削減につながる可能性も意識しておきたい。
NY銀相場($/toz)と国内銀建値(\/kg)の推移 3か月


プラチナ(Platinum)市場変動に要注意
9月は米利下げを受けて1,400ドルの節目を上抜け、投機筋の買いが活発化したことで1,600ドル近辺まで急伸。
現物の逼迫感や金相場に対する割安感から買いが集まりやすい状況が継続。金の代替投資先としての選好が強まっており、こうした関心がさらに高まれば、相場を押し上げる要因となるだろう。
価格の急騰による過熱感は警戒されるが、供給不足の見通しが根強いため、明確な調整局面は生じにくいと思われる。
鉱山生産の多くを担う南アフリカの生産状況も、より意識されることとなろう。
NYプラチナ相場($/toz)と国内プラチナ価格(\/g)の推移 3か月


パラジウム(Palladium)上値重い
金・銀・プラチナの上昇と比較すると出遅れ感はあるものの、徐々に
下値を切り上げる展開となり、7月以降の下げ幅を回復して1,300ドル近辺まで値を戻した。
ETFへの資金流入も相場の下支えになっていると思われるが、需要減退により需給バランスが供給過剰に傾くとの思惑が上値を抑える要因となっている模様。
また、相場の上昇に伴いリサイクル由来の売りが増加しやすいことも、引き続き相場の重石となるだろう。
NYパラジウム相場($/toz)と国内パラジウム価格(\/g)の推移 3か月


ロジウム(Rhodium)需給に要注目
7,000ドルの節目が近付くと押し目買いが入るものの、相場の反発を捉えた手持ち筋の売りが上値を抑える格好となっている。
当面は需給バランスの見極めを意識した神経質な値動きが続くだろう。
JMロジウム価格($/toz)と国内ロジウム価格(\/g)の推移 3か月


イリジウム(Iridium)模様眺め
目立った取引は見られず、9月後半にかけてベンチマークは小幅に下落。
手掛かり材料に乏しいことから、相場の均衡点を探る展開が続くだろう。
JMイリジウム価格($/toz)と国内イリジウム価格(\/g)の推移 3か月


ルテニウム(Ruthenium)堅調推移
HDD分野を中心とする堅調な需要を背景に900ドル台を維持。
米関税政策をめぐる混乱が一旦後退していることも、市場の様子見姿勢を促していると考えらえる。
JMルテニウム価格($/toz)と国内ルテニウム価格(\/g)の推移 3か月


(IRUNIVERSE/MIRUcom)