
アンカー・ジャパンは21日、モバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」を含む同社4製品における電池セルの製造工程に不備があり、自主回収を実施すると発表した。該当のサプライヤーとの契約は終了しており、他セル製造サプライヤーへの管理体制や工場での環境整備の厳格化を図る方針だ。
同社は、セル製造を委託しているサプライヤーの製造工程において、特定の時期に電極体の切断時に発生する細かな異物の処理が適切に行われていない環境にて電池セルが組み立てられた結果、一部製品の電池セル内に細かな異物が混入する事象が発生。結果として、使用時に内部短絡が起こりえる状態で出荷がされてしまったと原因を報告している。
経緯としては特定の製品において発火する事象が日本国内で発生し、原因究明に向けて社内で調査を開始。弊社がセル製造を委託しているサプライヤーの製造工程において、特定時期に異物が混入した可能性がある一部製品が日本国内に出荷され、使用に伴い電池セルの内部短絡が発生する可能性が判明したという。
経済産業省によれば、アンカー・ジャパンから、今回の対象製品について、消費生活用製品安全法第 35 条第 1 項に基づく合計41件の重大製品事故報告がされているほか、同社の他のリチウムイオン蓄電池搭載製品に関しても複数の重大製品事故報告があり、「これまで同社の製品について複数回のリコールが実施されており、その対象台数は約50万台に上る」という。
対象製品は、モバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」(製品型番:A1263)、Bluetoothスピーカー「Soundcore 3」(製品型番:A3117)、Bluetoothスピーカー「Soundcore Motion X600」(製品型番:A3130)、会議用スピーカー「Anker PowerConf S500」(製品型番:A3305)の4製品。
(IRuniverse K.Kuribara)