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UACJ:サステナビリティ説明会を開催 (アルミの役割と貢献他)

2025/11/26 15:02
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UACJ:サステナビリティ説明会を開催 (アルミの役割と貢献他)

 11月26日10時、UACJはサステナビリティ説明会をウエブにて開催した。説明に使われた資料はこちら。なお、ここでの記載は下記の項目。

 

〇アルミニウムの役割とUACJの貢献(田中社長)

〇気候変動対策への責任ある取り組み(成田執行役員)

 

<アルミニウムの役割とUACJの貢献>

〇UACJグループ理念体系(資料3ページ)

 こちらは何度も示しているが、改めてUACJグループの企業理念。

 同社は、素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献するという企業理念のもと、目指す姿、ビジョン、価値観、バリューをこのように定めている。

 価値観、バリューについては、理念に向かうための行動指針として、こちらに示すUACJウェイを定めている。

 

〇長期経営ビジョン “UACJ VISION 2030”(同4ページ)

 こちらは、2011年5月に示した2030年を見据えた長期ビジョン。私たちは、2030年に向けて、このスライドの右側に示す4つの貢献を目指していく。

 ・成長分野や成長市場の需要補足により、より広く社会の発展に貢献する。

 ・素材プラスアルファで社会的、経済的価値の向上に貢献する。

 ・新規領域への発展により、展開により、社会課題の解決に貢献する。

 ・そして、製品のライフサイクル全体を通じて環境負荷の軽減に貢献する。

 モビリティ、ライフスタイル、ヘルスケア、そして環境エネルギーといった領域で、アルミニウムの力を最大限に活かすべく取り組みをしていく。

 

〇UACJグループのサステナビリティ(同5ページ)

 同社は、100年後の軽やかな世界のためにというビジョンのもと、サステナビリティ基本方針を活動の基盤として定め、全社一丸で取り組みを進めている。

 私たちUACJグループの目指すべき軽やかな世界を、羅針盤に例えた。

 社会とともにUACJグループが持続可能であり続けるために解決すべき重要なマテリアリティ・環境課題として3つ、社会的な課題として2つを定めている。

 それらを羅針盤のそれぞれ北と南に置くことで、UACJグループの目指すべき方向性を目指している。

 本日は、その中でも環境と人、ここにスポットを当て、サステナビリティ推進本部長の成田とビジネスサポート本部長の浦吉より、同社の取り組みについて説明をする。

 

〇低環境負荷製品の開発、リサイクル施策の進展(同6ページ)

 環境関連の3つのマテリアリティのうち、中心を担うのがアルミニウムの循環型社会の権威。

 気候変動対策、ネイチャーポジティブへの貢献にもつながっていくサーキュラエコノミーの推進は、UACJリサイクル率を指標とし、2030年に80%を目指している。

 2024年度のUACJリサイクル率は73.9%に達し、こちらは順調に進捗している。

 国内外でのリサイクル設備の新設、あるいはグリーン新地金を使用したアルミニウム汎用薄板といった環境配慮製品の拡大、あるいは「ALmitas+ SMART」によるブランディング活動の展開など、サプライチェーンを通じた取り組みを加速させている。

 

〇「骨太方針」への“アルミ”登場(同7ページ)

 本年、2025年6月には、閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2025、いわゆる骨太の方針が発表された。

 この中では、GXの推進とサーキュラエコノミーの拡大が国家戦略として位置付けられている。この中で、アルミニウムが社会課題の重要な素材として初めて登場した。これは、私たちUACJにとって大変大きな転機であり、大変強い追い風となる。

 

〇アルミニウムへの期待を牽引(同8ページ)

 アルミニウムは、軽量・高強度・高いリサイクル性を兼ね備えた、まさにサステナブルな素材である。この素材の力を最大限に引き出す技術を持つ私たちUACJは、政策の後押しを受けながら、社会課題の解決にさらに深く貢献できる立場にある。

 具体的には、リサイクル制度の検討、アルミなど金属の再資源化に向けた各種支援、国際協力やルールの形成、推進等が期待されている。これらの動き、私たちが取り組んできたアルミニウムの循環型社会の構築をさらに加速させるものとなる。

 UACJは、これまで以上にこの政策と連携しながら、動脈と静脈の両面からサステナブルな社会の実現に貢献していく。

 アルミニウムは、何度でも何度でも生まれ変わる、無限の可能性を持つ素材。この特性を生かしながら、私たちは、サーキュラエコの輪を太く大きくしていくことを目指している。そのため、UACJは、単なる素材メーカーの枠を超え、環境価値の最大化、経済価値の創出の両面を目指していく。

 私たちは、国内外の政策動向を踏まえつつ、アルミニウムの循環型社会の実現を常に牽引していく。

 

〇UACJの「人的資本」に対する考え方(同9ページ)

 私たちは、企業価値の源泉は人であると考えている。UACJグループは、外部環境の劇的な変化に直面する中で、エンゲージメントやWell-beingの重要性を改めて強く認識した。

 

〇ピープルステートメントと人的資本経営の全体像(同10ページ)

 この認識のもと、私たちは、人的資本への根本的な考え方、そして人的資本経営のあるべき姿について再定義を行い、その指針となるピープルステートメントを策定した。これにより、人的資本の考え方を全社的に本格推進していく。

 人を育み、人をつないで軽やかな未来を作るこの言葉には、UACJグループの理念に共感し、働く1人1人が未来を作る主役であり、その力が企業の持続的成長の源泉であるという私たちの強い思いを表している。

 人に関する取り組み、これはこれまでも実直に取り組んできたが、この度、グループの目指す姿として、UACJのピープルステートメントの人的資本経営の全体像をまとめ上げた。

 左側が、UACJグループの人的資本についての考え方をまとめたUACJピープルステートメント。

 未来を作る源泉は人。まずは、働く私たちのWellを高めること。

 そして最高のチームとなること。そのために、組織作り、人づくり、働く環境づくりを進めていくという宣言。社員1人1人の力を引き出す経営を通じて、軽やかな未来を常に作っていく。

 

〇UACJグループのサステナブルな活動(同11ページ)

 私たちの事業活動の目的は、単に経済的な利益を追求することのみではない。私たちは、環境への配慮、人的な、戦略的な投資、そして社会の貢献を通じて、社会課題の解決、環境価値の最大化、そしてその先に経済的な価値を継続的に創造するということを目指している。

 UACJは、事業活動そのものを通じて価値の創出を具現化する企業。社会的、環境的、そして経済的な成長を三位一体として進めていく。

 

〇社会的な価値、環境的な価値の創出と、UACJの持続的な企業価値の向上(同12ページ)

 私たちは、気候変動や資源制約、人口動態の変化など社会が直面する課題に対し、低環境負荷製品の研究開発、環境に配慮した原材料調達、使用済み製品の回収、リサイクルシステムの構築、そして人的な長期的な育成など、事業活動の中に課題解決につながる活動を取り込むことで、社会的な海外の創出とともに持続的な成長を実現していく。

 UACJで働いてよかったと社員が誇りを持てる会社であること、そして、UACJと取引してよかったとユーザーや社会に信頼される会社であることを積み重ね、100年後の軽やかな世界に向け、取り組みを進めていく。

 

<気候変動対策への責任ある取り組み>

〇環境に関するマテリアリティと目標(同14ページ)

 UACJグループは、環境分野における解決すべき重要課題として、こちらの3つのマテリアリティを掲げている。


 アルミニウムの循環型社会の牽引、気候変動への対応、自然の保全と再生。創出、ネイチャーポジティブ。こちらは、それぞれ独立したものではなく、お互いに関連性を持ち、支え合い、融合する関係にあることで、UACJグループが目指す緑豊かな青い地球に感謝し、アルミニウムを極めて持続可能な社会の形成に貢献するにつながるもの。

 これらのマテリアリティのも、目標値は、UACJリサイクル率ですとかScope1、2、3の値、それぞれ目標値を定めて、環境負荷低減に向けて進めている。

 

〇環境に関する取り組みTOPIX(同15ページ)

 2024年から25年に向けに対してのTOPIXをこちらに示した。

 上段で、付加価値、低環境負荷対応の推進について、たとえ、先ほどの田中の説明にあったように、UACJリサイクル率は、2030年の目標値80%にも向け、24年度の実績で73.9%。これには、リサイクル原材料の調達あるいは使いこなしのための設備の増強などを受けて進めている。

 さらに、今後に向けましてのNEDOの支援を受けて進めている縦型高速双ロール鋳造実験機が完成したので、実装に向けた実験を推進しているところ。

 下段の方、ASI認証。ASIは3年ごとに更新の期限がくるが、こちら、PS認証、CoC認証とも更新の審査が完了している。また、新たな拠点として名古屋製造所も審査を受けたところ。

 さらに、欧米、米国のTAA Logan Aluminum、UWH、メキシコの工場においてもASIの審査を受け、認定をされている。

 こちらに、右下の方に示すように、ASIの認証実績というのは、22年に比べて販売数量が24年で約20倍に増えた。これは、ユーザーが環境に配慮した素材を求めになる中で、UACJが信頼できるサプライヤーであるという地位を確立してきた証と言える。

 

〇カーボンニュートラル挑戦宣言と進捗(同16ページ)

 こちらのグラフに示しますように、Scope1、2、3とも2030年の目標に向けて着実に進んでいる。

 Scope1、2については、生産量あるいは製品構成等々の要因があり、24年は非常に排出量の低下が見込まれている。

 また、Scope3も、リサイクル率の拡大により、現在の値、20.1%という値を示している。

 

〇UACJグループで取り組むカーボンプライシング(同17ページ)

 このように、カーボンニュートラルに取り組んでいくことについては、今後、気候変動の対策のみならず、こちらのところに示したように、例えばいわゆる炭素税と言われている化石燃料賦課金、CBAM、日本国の排出量取引制度の義務化などの制度が進んでくると、財務的な影響も大きくなってくると考えている。

 

〇化石燃料賦課金(炭素税)の導入によるリスクと機会の評価と取り組み(同18ページ)

 こちらは化石燃料賦課金。非常に事業に対するインパクトが大きいのではないか推察している。では、化石燃料を使うことによる、化石燃料に含まれるCO2の排出量に合わせて付加される金額なので、我々、使用量が増えていくとどうしても増えてしまう。しかしながら、Scope1、2の目標を達成すると、2030年ではと72億円の財務影響を減らすことができる。

 2050年は500億円以上のリスクの軽減につながると考えている。こちらは、TCFD提言に基づく情報開示として統合レポートの方にも掲載しているので参照(UACJ Report2025 65-66ページ)。

 

〇CBAM開始を見据えて‘(同19ページ)

 欧州に輸出する製品に関しては、CBAMの適用が2026年から予定されている。こちらは、欧州の外で生産された製品に対して、欧州域内との炭素価格の差に基づいて、欧州のユーザーが支払いを求められるというもの。欧州のユーザーからUACJに対して算定の要請があって、それに対してのUACJが製品とともに排出量の提供を進めていくというもの。こちらの方は、欧州の委員会の方で算定方法とか申告方法を今進めている。

 今後公表されることにより、我々としては、環境負荷低減商品の開発、生産を努めることでユーザーの負担を減らすことができると考えている。

 欧州はじめ世界のユーザーから同社が選ばれ続けるように、こういった製品の開発、生産に努めていく。

 

〇日本国排出量取引制度(GX-ETS)への取り組み (同20ページ)

 GX-ETSは日本国排出量取引制度。これは、日本での排出量取引の制度が義務化の方に進んでいる。

 2023年からGXリーグという形で排出量の取引制度が進んでおり、その取り組みの成果を踏まえて、2026年度、来年度から排出量の取引が義務化される。

 こちらは、対象とする企業が、年間の排出量がScope1で10万トン以上ということで、アルミニウム業界、数社だが、同社もその対象となっている。

 排出量低減の目標を政府の方から割り当て量がある、その割り当ての枠からはみ出る分の排出量を、その分、取引として枠を購入するという形で費用が発生する。

 同社は、古屋製造所、福井製造所とも非常に多くの製品を生産していることから、この基準には該当する。

 ただ、経済産業省の方も、それぞれの業界の競争力を落としてまで排出量を落とすと、排出量の削減を求めるということは取っていない。それぞれの業界、排出量が多い業界については業界ごとののベンチマークを設定して削減を図るという手段が取られている。例えば、鉄鋼とかセメントといった非常に排出量の大きな業界ではこういった制度が取られ、アルミニウムも、当初はこの対象にはなっていなかったが、アルミニウム協会を通じて業界一丸となって進めることでベンチマークの設定の方で認められるのではないかと、現在その動きをしている。

 こちらも、12月に入ると、例えばあの補助枠の量とか削減率、繰り越しができるかどうかなどの詳細が分かってくるので、その結果どのように進めていくのか。

 例えば事前にクレジットを買っておけばいいのか、さらなる投資をしてある程度のそのScope1の削減のさらなる注力を行うかといった計画を進めていく。

 

〇環境価値と経済価値の両立(同22ページ)

 排出量取引制度が本格的に運用されると、今までの環境の価値というのがなかなか認められてこなかったところの価値、環境価値の向上への投資が経済価値の向上につながっていくという、こういったスパイラルアップの方が進んでいくのではないかと考えている。

 

〇アルミニウム資源循環のありたい姿(同23ページ)

 2019の年度のUACJリサイリクル率が65%であったところから、2030年の目標に向けて2024年度は73.9%とどんどん進んでいる。

 これは、リサイクル原料の使用率をモニタリングする、あるいは市場からの回収を努力してくるPCR市場からのスクラップを活用した新製品の開拓を進めるなどの手法を取って進めていく。

 こちらの方は、同社のリサイクルにしやすい素材の開発というのがユーザーにも認められて、それを購入していただいて、ユーザーの環境の価値を追求することができるというところが進んでいるところ。

 今後は、さらにスクラップの十分な量の確保、あるいは業界団体を通じたロビー活動も含めてリサイクルを進めていきたいと考えている。

 アルミニウムの良さというのは、先ほど田中からあったように、何度でも永久にリサイクルすることができるということ。

 この良さを遺憾なく発揮するためには、UACJグループとして、またサプライチェーン全体での取り組みが必要と考えている。

 UACJグループのその強みとしては、例えば、こちらの合金設計の部分とか低環境負荷製品の開発といったところ、まさにアルミニウムを鋳造から製品までずっとリニアで扱っている企業であるという強みがある。

 さらに、今までアルミニウムについて真摯に技術開発をし、ユーザーと取引をしてきたところで、ユーザーと連携した製品設計を取ることができる。ユーザーと連携した製品設計ができる。

 こちらは、リサイクル製品を使ったユーザーの製品にどのように組み込んでいったらいいのかといった製品設計の提案、あるいは分離選別しやすいリサイクルに適した製品の設計の提案などがユーザーと一緒に進められるというところが同社の非常に大きな強み。

 また、今まで取引してきたサプライヤーとのつながりを使い、こういったスクラップの高度選別技術の開発とか、新たなその試験の調達といったところのも進めていくことができる。

 UACJグループの強みである合金設計や、ユーザーへの提案、サプライヤーとの繋がり、これらを生かして、アルミニウムの循環の心臓として動いていけるように活動をしていく。

 緑豊かな青い地球に感謝し、アルミニウムをさらにさらに極め、環境への取り組みを進めていく。

 こちらは、社会課題の解決による持続可能な社会の形成に貢献すること、並びにUACJグループが企業価値を高めていくということにもつながっていくと信じている。

 

 続きは「UACJ:サステナビリティ説明会を開催 (働く一人ひとりのWell-beingの向上他)」へ

 

 

(IRuniverse 井上 康 )

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