鉄、ステンレススクラップを中心に月間2500トンほど扱うサヤミツ産業(姫路市白浜町)の玉岡清光社長は筋金入り、生粋のスクラップディーラーである。姫路の玉岡という家族経営ながら太く強くスクラップ商いを長く続けてきたところからスピンアウトして20年(サヤミツ産業の創業は22年前)。
奇遇にも筆者と同年齢の昭和世代、ということで、久しぶりに同社ヤードで矢沢永吉とYMOとRCサクセションをBGMに話しを聞いた。飲み物は缶コーヒーのみ。
ーどうですか?この20年、22年を振り返り。。、
玉岡社長「激変やね。それこそ昔、10数年前とかはここ(姫路)から栃木までステンレススクラップを運んでいたこともあったけど、2000年頃からポスコ向け輸出の親和スチールが出てきて、JSPが出てきて、とあったけど、今思うとまだ、あの頃のほうがわかりやすかったね。常識的な範囲のなかでの戦いやったから」
ーいまは、このあたりにも中国系のヤードがたち並んできましたが・・
「自分の感覚的にはこの2年が激変やね。中華系でもきちっとやってるところはあるやろうけど、まーなんでもアリやで(苦笑)ほんまかなわんわ!」
-と言いますと?
「最近もナンセイが盗難品を買ったことで逮捕されたけど、そんなん日常茶飯事やで。うちの近所でもそういう事件があって、なんでかうちのところに警察が事情聴取きたんで、わざわざそこのヤードやで!て教えたったら、あいつら(中華系ヤードの方々)普通に日本語喋るくせに警察きたら中国語しか話しやらへんねん笑。」
ー笑それは、不謹慎ながら面白いですねー。
ちなみに兵庫県ではヤード条例は?
「無いんよね。だから、あれはあんたも言うてたと思うけど、ヤード条例て法制化して、全国統一にせなあかんねん。いたちごっこや」
ー全くその通りだと思います。
私が記したこの記事ですねー。
ヤード条例よりも前に行うべき具体的かつ効果的な施策を提言します
最近も千葉から兵庫に移転してきた中華系ディーラーがいるそうですね。
「それと、やっぱり消費税の還付やな~」
ーと言いますと?
「だいたい中華系は税込みで買値を表示しとるけど、実際はそうではないやん。かなり適当。だから10%の消費税分は国(日本)に払ってないも同然。帳簿が適当なんよ。あえて。
そいで、中国にスクラップ輸出したら、中国からまた10%の還付があるやん。そいだら20%の税還付を受ける格好になる。これは大きいで。だから、特にアルミのBサッシなんかはとてもじゃないけど競争ならん。技術力とか合理的な経営とかいう次元じゃない。いうたらごまかし。同じ土俵での商売ではない」
ーなるほど~。この議論は確かにありますね。中華系の税還付をなくすべき、と。
さきほどおっしゃっていましたアルミスクラップの件、くわしく聞かせてください。
「うちもちょっと前まで少ないけどBサッシを月に50トンくらいは集めてたけど、姫路の中華系のKH商事とか、もうアルミ合金メーカー以上の単価で買いよるから(税込360円)。とてもじゃないけど競えない。40円も50円も違うからな~。
やっぱ建物解体屋からすると、値段高いところにいきよる。だからうちはもうBサッシの扱いはほぼゼロや。中華系はB勘定も全然するし。。ほんま、このままやったら日系のスクラップ問屋はかなりつぶれてまうで!」
(関連記事)
経済安保的な意味合いで喫緊にスクラップの輸出関税が求められる
ーかなり由々しき事態ですね。。
「仕組みを根本的に変えんとあかんちゃう?結局、ごまかしやっとる中華系の買値が高いから、解体屋でもそこに売りに出す、中華系はそこで集まった在庫を入札みたいにして日系のスクラップディーラーとか商社にも売る。あくどいことやっててもモノは確かにもっているから。そら、日系のまじめにスクラップビジネスやってるところは続かんよ、ほんまに」
ーこれからの10年の抱負をお聞かせください
「(笑)ここで聞くか?ま、やっぱほんまあと10年うちも続けられるかどうかやないか?苦笑。もうここは国、政府の出番やろ。おれたちと同じ条件での商売に合わせないかんし、当たり前の法規制を中華系とかクルマの解体、家屋解体でもやけど、中華系、中近東系含めて、とにかく海外系のスクラップ屋には、大げさにいうとガサ入れせんといかんやろ。日本はあまりに緩すぎる。小野田さん(経済安保大臣)にはがんばってもらいたいわなー」
ー最後に一言
「世の中はインフレやけど、スクラップ業界はデフレから脱却できとらんで。運賃、人件費、いろんなものの値段あがっとるけど、スクラップ業界は相変わらずの薄口銭。利幅はとれない。とりづらくなってる。前向きな話ができないけど、これが現実やね。。」
ー貴重なお話、ありがとうございました。
(IRUNIVERSE YT)