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東京製鐵・伊藤執行役、脱炭素戦略セミナーで電炉活用推進を訴求

2025/12/18 19:09
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東京製鐵・伊藤執行役、脱炭素戦略セミナーで電炉活用推進を訴求

東京製鐵の伊藤岳執行役員(大阪支店長グリーンEV鋼板事業推進室 室長補佐)は17日、都内で開催されたNTTドコモビジネス主催のセミナー「SSBJ対応を見据えた脱炭素戦略 低CO₂電炉鋼材によるScope3削減『企業価値向上に直結する導入事例とメリット』」に登壇。電炉活用の重要性を訴求した。

 

伊藤氏は、電炉鋼は高炉鋼と比べGHG(温室効果ガス)排出量の削減効果が高いことを説明したうえで、「Scope3(自社以外の間接的な温室効果ガス排出量)においては、皆様が事業で使用する高炉鋼を電炉鋼に置き換えるだけで(排出量は)随分と変わる」と説明した。伊藤氏によれば、アメリカにおける電炉比率は70%を超えており、欧州でも40%を占めるが、日本はわずか26%。現時点では少ないが、「電炉の発展ポテンシャルが日本にはある」と見解を示した。

 

そのうえで、同氏は東京製鐵の電炉鋼製造プロセスや製品について言及。豊富かつ安価な老廃スクラップを原料に使用しているほか、それを高品質な電炉鋼に変える最新技術と設備を保有していることを訴求した。日本のスクラップ市場で出回っている7割強は安価な老廃スクラップであり、それを利用できる技術があれば、十分に電炉鋼として有効活用できるという。講演の最後には「サプライチェーン全体で協働し、電炉活用範囲を広げ持続可能な社会を築きましょう」と協力を呼び掛けた。

 

また、講演では全量屋内管理のスクラップヤードや世界最大クラスの電炉を有する田原工場についても説明。その後のパネルディスカッションでは、「東京製鐵の製品を売ること自体が自然環境に優しいのだと社員に教育している」と自社事業に対する自信をのぞかせていた。

 

 

その自慢の商品の一つである東京製鐵の低CO₂鋼材ブランド「ほぼゼロ」は、追加性のある非化石証書やデマンド・レスポンス(上げDR)などを活用し、製造時のCO₂を削減。製品1トンの製造段階におけるCO₂排出量を約0.1トンに抑えている。同ブランドは鋼材1トンあたり+5,900円で購入可能。東京製鐵の国内4工場で製造する全品種に対応しており、品質・納期も通常製品と変わらないため、業界内外から注目を集めている。

 

なお、当日のイベントには東京製鐵とともにサーキュラーエコノミーの確立に取り組むパナソニックの阿部益巳氏(パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社ライティング事業部 綜合企画室 企画推進課 主幹)も登壇。東京製鐵と連携して実施した照明機器の水平リサイクル実証の件も含めて、電炉活用のモデルケースを紹介した。

 

(IRuniverse K.Kuribara)

 

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