12月23日、経済産業省と環境省が主催する指定再資源化製品ワーキンググループ(第2回)およびリチウム蓄電池使用製品の回収・リサイクルワーキンググループ(第2回)が開催された。
本ワーキンググループではこちらの資料をもとに1.指定再資源化事業者の判断の基準、2.自主回収・再資源化事業計画の認定に係る基準等について説明及び議論がなされた。「経済産業省・環境省が指定再資源化製品ワーキンググループ/リチウム蓄電池使用製品の回収・リサイクルワーキンググループを開催(前編)」では、1.指定再資源化事業者の判断の基準について説明したため、今回は2.自主回収・再資源化事業計画の認定に係る基準等について説明及び議論について紹介する。
2.自主回収・再資源化事業計画の認定に係る基準等の整理
改正資源法第54条および第55条に基づき、指定再資源化製品に係る自主回収・再資源化事業計画を主務大臣が認定する際の判断基準、認定後の変更手続、実施状況の報告内容等を定めるものである。これはプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律施行規則(以下、プラ循環法)の制度設計を参考としつつ、リチウム蓄電池等の特性を踏まえた基準が検討されている。
(1)自主回収及び再資源化の目標設定
事業計画の認定にあたっては自主回収および再資源化の目標について、その算定方法および水準の妥当性が重要な判断要素となる。回収目標の設定方法については、以下の3案が示され、事業者の実情に応じて選択可能とされている。
- 案1:申請時点における初年度の回収量(重量または台数)を基準値の1と設定し、指標を持って複数年度の計画を策定する方法。初年度実績の報告を踏まえ、必要に応じて目標の見直しを行う。
- 案2:認定前後の生産量または販売量の総量に対する回収量の割合を指標として、複数年度計画を策定する方法。
- 案3:既に自主回収を実施している事業者については、過去の回収実績を基礎として計画を策定する方法。
方向性としては、いずれの案においても、3か年または5か年計画を作成し、最終年度において回収量または回収率が一定水準(回収量で初年度比30倍超、または回収率30%超)となるよう目標を設定することが求められる。回収目標および目標達成期限については、「高い回収目標」であることと同時に、実現可能性を踏まえた妥当な水準であるかが認定の判断基準となる。これらの基準については、施行後5年の法点検時に、進捗状況を踏まえた検証および見直しが行われることとされている。
再資源化目標については、製造事業者等に係る判断基準省令で定める水準と同等以上の目標を、事業者自らが設定することが求められる。
(2)自主回収・再資源化事業の内容に係る基準
事業内容に関する基準についてはプラ循環法施行規則を参考に、収集から再資源化物の利用に至る一連の工程が明確であること、回収された資源を相当程度再資源化することが求められる。事業の全部または一部を他者に委託する場合には、業務範囲や責任分担が明確であり、委託先に対する適切な監督体制が確保されている必要がある。加えて、事業実施状況の把握体制や、生活環境保全上の支障が生じないための措置も認定要件とされる。
また、申請者には事業を適確かつ継続的に実施できる知識・技能および経理的基礎を有することが求められる。また、収集・運搬・処分に用いる施設についても、適切な設備を有し、法令に基づく許可を受けていることなどが必要とされる。
軽微な変更事項:認定後の計画変更のうち、委託先の名称変更や施設の変更など一定の事項については、変更認定を要しない軽微な変更として整理される方向とされている。併せて、法人に関する記載事項については、法人番号による代替を可能とすることも検討事項とされている。
実施状況の報告:認定事業者は毎年度、自主回収量、再資源化の実績、再生利用・廃棄の状況等に加え、自主回収促進のために実施した取組内容を主務大臣に報告することが求められる。
質疑応答
質疑応答の時間において、事務局から自主回収・再資源化事業計画における回収目標の設定方法(案1~案3)と、再資源化目標との関係について補足説明があった。
回収目標の設定方法については、事業者が申請時に案1~案3のいずれかを選択し、自社製品の特性や事業実態に照らして最も適当な方法を用いて計画を策定することを想定している。そのうえで、回収量の増加や回収の実効性が確保されていると判断できる計画であれば、行政としても「事業者にとって十分に高い水準の取組である」と評価し得るとの考え方が示された。
また、再資源化目標については、回収した使用済製品のうち、どの程度が再資源化されているかを評価するものであり、現行の判断基準省令と同様に、回収量に対して30%を超える再資源化率を確保することを基本とする旨が改めて説明された。
案1~案3はいずれも、最終年度において一定水準以上の回収量または回収率を達成することを目標とする枠組みであり、回収量が適切に確保されれば、再資源化量についてもその割合に応じて把握・評価されることとなる。
このため、回収目標の妥当性と再資源化目標(30%以上)は一体として評価されるものであり、回収量が一定程度確保されている計画であれば、再資源化の水準についても合理的に判断できるとの整理が示された。
(IRuniverse Midori Fushimi)