ケミカルリサイクル工程で「脱色しやすい染料」による環境配慮設計を実現
株式会社JEPLAN(本社:神奈川県川崎市、代表取締役 執行役員社長:髙尾 正樹)と日本化薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川村 茂之)は、1月15日、繊維 to 繊維のケミカルリサイクル(CR)における主要課題である「脱色工程のコスト高」を解決するため、共同で「CR脱色適合染料」の選択基準を策定した。これにより、繊維製品のものづくり段階からリサイクルを前提とした環境配慮設計を実現する新たな選択肢を両社で提供していく。
<背景・目的>
世界的に繊維 to 繊維リサイクルの実現が強く求められる中、日本では経済産業省の産業構造審議会において「2030年までに繊維 to 繊維 5万トン」を目標としたロードマップの議論*1が進むなど、検討が本格化している。
ケミカルリサイクル(CR)は、繊維 to 繊維を実現する有力な手法として期待されているが、染料を除去する脱色工程に高いコストがかかるため、再生繊維(CR素材)の利用が限定されるという課題があった。このことは、製品設計の段階からリサイクルを考慮した環境配慮設計の不足とも言え、産業全体の循環型モデル構築を阻む要因となっていた。
<共同開発の成果>
今回策定した「CR脱色適合染料」の選択基準は、色材分野で高い研究開発力を持つ日本化薬と、ポリエチレンテレフタレート(PET)のCR技術で先導するJEPLANの共同開発によるもの。日本化薬は検証用染料および分析・評価技術を提供し、JEPLANはCR工程で効率的に脱色される染料の特徴を抽出し、それを基準化することで、製品設計の段階から“脱色しやすい染料”を選択できる環境配慮設計の仕組みを両社で構築した。これにより、従来に比べてCR工程での脱色コストを大幅に低減できることが期待される。
<両社の期待>
両社は、アパレル業界をはじめとする繊維産業において、同基準に基づく「CR脱色適合染料」を活用することで、環境配慮設計を前提としたものづくりが広がり、使用済み製品回収後のCR工程における脱色コストを低減できるという考え。適切なコストでリサイクルが可能になれば、CR素材の市場受容性が高まり、繊維 to 繊維リサイクルの循環が急速に拡大することが期待される。
*1 経済産業省「繊維製品の資源循環に向けて」
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/textile_industry/pdf/015_04_00.pdf
(IR universe rr)