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BHP社の四半期報告 堅調な業績強調もメディアはWA州鉄鉱石事業とカナダのカリ事業での苦戦を指摘

2026/01/22 15:34
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世界的な資源企業であるBHP社は1月20日、2025年12月末日までの四半期業績報告を行った。CEOのMike Henry氏の総括コメントは、全体的に非常に前向きで事業全体の順調さを感じさせるもの。しかしながら豪州大手メディアは、やや厳しめのトーンで報じている。

 

まず、Henry氏のコメントから同四半期の概要や注目すべき業績をいくつか紹介すると、“銅および鉄鉱石資産における操業記録を更新するなど、非常に堅調な業績をまたも達成した”、“2026会計年度(FY26)のグループ全体での銅生産見通しを上方修正”、“主力銅鉱山Escondidaでは選鉱処理量が過去最高を記録”、“Copper SAでは精製金生産量が過去最高を達成”、“鉄鉱石部門ではWA州の鉄鉱石事業WAIOが上半期生産量・出荷量で過去最高を記録”、“カナダのJansenカリウムプロジェクトは、2027年半ばの生産開始に向け順調に進捗中”、“BHPは堅調な事業の勢いのまま2026年度下半期に突入する”など。非常に勢いのある言葉が並ぶ。

 

一方で、オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)紙(1月20日)やシドニー・モーニング・ヘラルド紙(1月20日)が今回の業績報告書で注目したのは、同社の鉄鉱石事業の収益が中国顧客との対立により打撃を受けている点と、カナダのカリ事業で開発コストが予想を大幅に超過し多額の損失を出している点。

 

まず鉄鉱石事業に関しては、上記メディア報道によれば、中国国有の鉄鉱石購入企業である中国鉱業資源集団(CMR)が豪州鉄鉱石価格の条件改善を要求し、昨年より複数の豪州企業と年間契約条件に関して交渉を続けているという。これに関して今回BHP社は、“中国鉱業資源集団(CMRG)との年間契約条件を現在進行形で交渉中であること、また、交渉期間中も製品配置の流通経路最適化を継続し、操業の柔軟性と生産性を維持するための措置を講じており、これにより実現価格に一部影響が生じていること”、しかし同時に、“2026年度生産見通しには影響がないこと”を明らかにした。

 

なお、AFR紙はさらに踏み込み、未確認情報や第三者ソースであると前置きした上で、中国側は鉄鉱石販売の決済通貨を人民元にするよう要求しており、また、BHPの鉄鉱石を積んだ船舶が中国沿岸に停泊する数が増加しているとの目撃情報も入ってきていると伝えている。

 

関連記事:豪BHPと中国CMRGの鉄鉱石をめぐる交渉内容は依然として不透明 謎めいた報道も(2025/10/20)

 

続いて、カナダのSaskatchewan州でのJansenカリ事業の方は、鉱山開発コストがさらに膨れ上がり84億米ドル(125億豪ドル)となったことが今回のレビューで確認された。元々は総費用57億米ドルと見積もられていたものが、昨年7月に74億米ドルへと上方修正され、そして今回さらなる上方修正が加えられた形だ。

 

なお、Jansenでの初生産は、現時点では2027年半ば頃になるものと発表されているが、こちらも当初の予定からは一年以上延期された新日程だそう。Jansenプロジェクトはステージ1と2の二段階に分かれており、現時点での開発状況としては、ステージ1は75パーセント完了、ステージ2は14パーセント完了と発表されている。

 

 

 

 

(IRUNIVERSE A.C.)

 

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